＃１８ - ３ ページ33
『……………あ"ー、本当に最悪。』
甚「俺は最高だ。もう一戦しとくか？」
『やめて、寄らないでこっち見ないで。』
腰に置かれた手を払って、Aは気怠い身体を無理に動かして甚爾が視界に入らないように寝返りを打つ。
『言っとくけど、全部あのクソ親父の呪言のせいだから。私の意思とかそんなんじゃないから。勘違いしないでよね。』
甚「はいはい。」
『……ていうか、甚爾くんは奥さんいないわけ？彼女は？こんなことしちゃって良かったの？』
甚「………あー」
甚爾は、そっぽを向いたAを後ろから抱きしめる。
『ちゃんと答えて。』
甚「ははっ…………忘れちまった。」
そう言って、彼女を抱きしめる腕に力が一瞬だけ入った。それを彼女は見逃さない。だが、深く聞く気にはならない。
どうして、忘れたフリをするのか。
どうして、全てを諦めているのか。
悲しそうに聴こえる彼のその胸には、今"誰"がいるのか。
『そっか。』
甚爾は、表情の見えない彼女を見つめた。
【罪悪感】が胸の奥に生まれていたことを、無視するように必死で感情を押し殺す。
愛するものは、忘れてしまうべきなんだ。
彼が歩む今後の人生に、【愛】だなんて不要なだけ。
また、傷つくのが怖いだけ。
だから、彼は_____を捨てた。
『ねぇ、甚爾くん。』
勢いよく、Aが甚爾と向き合うようにまた寝返りを打った。その行動に少しばかり驚いてみる。
そして彼は、彼女の予想だにしない言葉に目を丸くした。
『思い出そうよ、私が手伝ってあげる。』
甚爾の大きな手を、Aは優しく握っては胸の前に持っていって抱きしめる。そして、上目遣いで彼の様子を伺って甘い言葉を囁いた。
『"使っていい"から、私のこと。』
無意識に出たそのプロポーズより重い言葉。
それは、
【愛する人に重ねて、私を見て。】
そう言っているように聞こえた。その甘い言葉に、甚爾は動揺を見せる。こんな無垢な少女を、自身の贖罪に連れ添ってしまってもよいのだろうか。
【罪と罰】
それが、堕ちたふたりにお似合いの関係。
無意識からか、身体的からか…ゆっくりと根深くがんじがらめの様に【アイ】が繋がり始めている。
カノジョの【運命】の赤い糸は、彼を"選んだ"。
甚「……A、冗談はやめろ。」
『本気だよ。』
甚「っ___」
『甚爾くん、私が責任とってあげる。』
______カノジョは、"哀しそうな彼"を選んだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 150人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夕憑紅(プロフ) - 曲、私的には、なきそ様の［ ド屑 ］ だと思います。考察読んでそれっぽいなとも思いました。面白かったです。 (5月5日 21時) (
レス) @page35 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 応援し続けてくださりありがとうございます！イメソン、めっっちゃくちゃやばかったです…。え、最高すぎましたまさにイメソンすぎて…本当にありがとうございます。引き続き頑張ります！ (1月12日 3時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
B.E.E.L.E.(プロフ) - 続編おめでとうございます！あと、私的にイメソンはPretenderだったので悟のイメソンが可愛いすぎて笑いました！笑これからも楽しみにしてます！ (1月11日 2時) (レス) @page7 id: cde15767ef (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - きょさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えるだけで頑張れます…！思考が似通っていたら嬉しいです、その妄想も機会があればぜひ聞きたいです！笑 (1月11日 1時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
きょ - うおー！！続きが気になる！これからどうなるか妄想しながら待っます！ (1月10日 2時) (レス) @page5 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エゴ信者。 | 作成日時：2024年1月10日 0時
