＃１６「理解と支配」 ページ18
『ねぇ〜……なんなのこれぇ〜!?』
複雑骨折なんて可愛いものでは無かった粉砕骨折をした両手は今やもう反転術式で問題なく動くようになっていた。
そんな彼女は、今黒いベストを持ち上げようと踏ん張っている。
甚「たまたま見つけたんでな、力をつけるための特訓方法。」
そう言って、用意されていたのが何の変哲もない黒いベストだった。サバイバルゲームとかで用いられていてもおかしくない代物であったため、興味本位で持ち上げようとした。
『お"っ!?』
そのベストは、とてつもなく重たくて…彼女は咄嗟の事に汚い声を出してしまう。その様子を見て、甚爾はケラケラと笑う。
甚「汚ぇ声だしてんなよ、その気になっちまうだろ？」
『はぁ!?意味わかんないん…だけど!!つーか、重い!!』
甚「そうだな、80kgはあるからな。」
『80!?甚爾くん1人分くらい!?』
甚「失礼だな、俺はそんなに重くねぇ。」
『アイドルであり女の子である私に、なんつー訓練させようとしてるわけぇ!?』
そうして、あまりの重さに全然持ち上がる様子を見せないベストに対してフラストレーションは溜まる一方である。そんな力任せな彼女に、甚爾は呆れたように教える。
甚「呪力操作。」
『は？』
甚「お前の持つ呪力を使って身体強化をすんだよ。呪術師の基本なんじゃねぇの？」
『……あー、なるほどね。』
甚「お前って、意外と"感覚頼り"なんだな。」
『うるさーい、誰が単細胞だー。』
甚「言ってねぇだろ、被害妄想。」
出会いは最悪ではあったが、関わってみれば思ったほど嫌悪感は無い。
甚「妄想するならついでに右手動かせー。」
『……スケベおやじめ。』
甚「はは、いつでも慰めてやるからな。Aなら大歓迎だ。」
『ねぇ、本当にきしょいからやめて!!』
こーゆう所だけは、心から不快である。
大人なからかいをしてくる甚爾に、怒りのままにベストを投げつけた。
『あ、持てた。』
甚「そうだ、感覚的に使うお前なら"感情"がトリガーとなり、その感覚自体を引き出すと思った。」
感情から、感覚を引き出す。
私が、嫌い続けていた【感情】に支配されること。
それが私の持っていた感覚を裏付けていたってこと？
『………』
甚「どうした、納得いかないような顔して。」
もしかしたら私は、
前々から【思考停止】していた___？
『絶対、ぜっっったいに!!納得いきません!!』
甚「……よくわかんねぇけど、ガキだなぁ。」
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夕憑紅(プロフ) - 曲、私的には、なきそ様の［ ド屑 ］ だと思います。考察読んでそれっぽいなとも思いました。面白かったです。 (5月5日 21時) (
レス) @page35 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 応援し続けてくださりありがとうございます！イメソン、めっっちゃくちゃやばかったです…。え、最高すぎましたまさにイメソンすぎて…本当にありがとうございます。引き続き頑張ります！ (1月12日 3時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
B.E.E.L.E.(プロフ) - 続編おめでとうございます！あと、私的にイメソンはPretenderだったので悟のイメソンが可愛いすぎて笑いました！笑これからも楽しみにしてます！ (1月11日 2時) (レス) @page7 id: cde15767ef (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - きょさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えるだけで頑張れます…！思考が似通っていたら嬉しいです、その妄想も機会があればぜひ聞きたいです！笑 (1月11日 1時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
きょ - うおー！！続きが気になる！これからどうなるか妄想しながら待っます！ (1月10日 2時) (レス) @page5 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エゴ信者。 | 作成日時：2024年1月10日 0時
