＃１４ - ３ ページ13
【そんなの、絶対に認めない。】
自分の無力さを自覚したとき、彼女は覚醒ざめる。
少しの違和感、それを甚爾は感じ取る。彼女はそんな甚爾を見ては虚ろな瞳で薄ら笑いを浮かべた。
その刹那、甚爾の背後から鎌を持つ呪霊が首を掻っ切ろうと鎌を振る。間髪、彼はしゃがみこんで鎌を避けた。
避ける瞬間、彼女に視線を移す____
彼女は微動だにせずに、薄ら笑いを浮かべ続けていた。
鎌がかすって前髪が切れていたにも関わらず、動くことは無い。
甚(……まじかよ、この女)
視えないから避けないのか、答えは"否"。
確実に視えている、その確信はあった。
だが不可解なのは溢れんばかりの呪力を纏う彼女の、その呪力に紛れ込むように突如現れた呪霊。
避ける一瞬に、思考を巡らせる。
甚(………呪霊を操る呪術師か？だが、呪力までも同調させられるなんざ聞いたことがねぇ。とりあえず、逃げ)
____今、【目線】が合ってしまった。
ぞわり、背筋をなぞる様なこの感覚。
ほら、【運命】が彼を逃がさないと言っている。
甚爾は、その場に凍りつくように動けなくなる。
甚「……金縛りか？」
『金縛り？何を馬鹿なこと言ってんの。ほら、愛しあうんでしょ？今からが愉しくなるんだから♡』
そう言って恍惚な表情を見せる彼女は舌なめずりをする。そんな彼女に、彼は目を見開いて笑みを返した。
甚「堪んねぇな!!」
そして、彼女が持ち込むのは完全なる不利な"肉弾戦"。
自身の術式に見合う、更に可能性を広げるための挑戦。
嗚呼、今はこの心地よい【呪い】を心から愛している。
心臓に居たはずのアイが、少しだけ痛んだ気がする。
『っ_____!!』
腹部に打撃をもろに食らう。胃液が逆流してきた。
あれ以降、呪霊を召喚しないAはひたすらサンドバッグと化していた。そんな彼女を見て、彼は言う。
甚「あ"？さっきまでの威勢はどうした？…はぁ、失望させんなよ。」
『……ふふ、期待してくれてありがと。』
甚「はっ、お前のこと案外嫌いじゃねーぞ。」
外さないとばかりに肋目掛けて目にも見えぬ速さで拳が直撃する____はずだった。
彼女の目が、慣れてきた。
彼女の耳が、慣れてきた。
彼女の鼻が、慣れてきた。
彼女の口が、なれてきた。
彼女の肌が、なれてきた。
【彼女は、成れてきた。】
甚「____お前、呪力はどうした。」
あの余裕を浮かべてニヤける面を浮かべていた彼の、目を見開く様に悦を浮かべては口角をあげた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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夕憑紅(プロフ) - 曲、私的には、なきそ様の［ ド屑 ］ だと思います。考察読んでそれっぽいなとも思いました。面白かったです。 (5月5日 21時) (
レス) @page35 id: 2500c6590e (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 応援し続けてくださりありがとうございます！イメソン、めっっちゃくちゃやばかったです…。え、最高すぎましたまさにイメソンすぎて…本当にありがとうございます。引き続き頑張ります！ (1月12日 3時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
B.E.E.L.E.(プロフ) - 続編おめでとうございます！あと、私的にイメソンはPretenderだったので悟のイメソンが可愛いすぎて笑いました！笑これからも楽しみにしてます！ (1月11日 2時) (レス) @page7 id: cde15767ef (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - きょさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えるだけで頑張れます…！思考が似通っていたら嬉しいです、その妄想も機会があればぜひ聞きたいです！笑 (1月11日 1時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
きょ - うおー！！続きが気になる！これからどうなるか妄想しながら待っます！ (1月10日 2時) (レス) @page5 id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エゴ信者。 | 作成日時：2024年1月10日 0時
