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Ren side
加入発表直後からやっぱり風当たりは強かった。
そりゃそうだ。ファンもたくさんいる人気グループに急に新しいやつが入るなんて受け入れたくないよな。
この発表。
あの子はどう思った？
.
でもそんな事は覚悟の上。
なんて思ってたけど。
加入発表から約2週間。俺は京都にいた。
そう、あの滝沢歌舞伎に出演するために。
ラウは東京公演からだけど、俺と康二はこの京都から。
さすがの俺もこれには耐え難いものがあった。
それは俺と康二の顔に付けられたバツ印。
「…っまじか」
いつもは気丈な康二も元気をなくし。
それでも本番はやってくる。
照「ありがとうございました！」
岩本くんの挨拶で初日の幕は閉じた。
帰りもやっぱり目に入るポスター。
正直キツい。
メンバーは
あんなの気にすんなよ！
目黒と康二は悪くない！
なんて言ってくれるけど、ほかのメンバーだって
少なからず叩かれてるのが現状。
明日からの公演も続く。
正直怖い。
そう思いながらホテルのベッドに身を委ねて
眠りについた。
翌朝。
朝からの稽古の為に早くから向かうと
何やらポスターの前には2人組の女の子。
佐「まさか…」
翔「俺言ってくる…」
宮「ちょっと待って」
深「なにしてんの！」
阿「ちょっ…しーっ」
照「なんか聞こえね？」
向「もうちょっとよってみぃひん？」
「嘘だろ？」
少し近づいて分かった。
最初はてっきり俺らの顔にバツをつけているんだって思ってたのにそこにいた2人はたくさん付けられたバツを消そうと必死にポスターを拭いていて。
？「もー！とーれーなーい！」
？「取れるって！あとこことここだけだもん！頑張ろ！」
？「でも、これで少しは…」
？「付き合わせてごめんね。紗帆。」
？「なーに言ってんの！」
なんて声が聞こえてくる。
確かに昨日全てのポスターに付けられていたはずのバツ印は彼女らが立ってるところ以外消されていて。
向「…めめ」
「俺ちょっと行ってくる。」
深「はっ！？目黒！おい！」
深澤くんが止めている声なんて俺には届かず。
「あの。」
？「…はい…っ…え」
ここで声をかけたのが全ての始まりだった。
.
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作者名：n_reia | 作成日時：2021年1月25日 20時
