記憶をなくして２

記憶の欠片７6 ページ48

その時…

『きゅるっ…きゅるるぅぅぅ〜』

全「………」

『くっりゅりゅりゅりゅぅぅぅきゅりゅっりゅっ。。』

全「……」
ハ「……A？」
『…っ！ななな何！？』

うつむいたまま耳まで真っ赤にされては音の発信源がAであることは明らかだ。
全員、思った以上に大きく鳴った腹の虫に笑いをこらえている。

ユ「…A、御飯できてるよ？」
『っ！ハ、ハクっ！何か食べられるっ？』

ハクは何かを期待するような顔をして見つめてくるAに嫌な予感がしながらも断れずにいる。

ハ「……頼む。」
『っ！ちょっとまっててっ！』

Aは嬉々として器に料理をよそいだした。

ユ「A、うれしいのはわかるけどそれ多くない？」
『…？大丈夫よ。』
ユ「大丈夫じゃないよ！人数分しか作ってないんだよ。」

ユンはAに待ったをかけるが止まる様子がない。

『わかってるよ。ユンは心配性だなぁ。』
ユ「……。」

『…ハク。お待たせっ！』
ハ「…いや。待ってねぇ…」
『……ハイ。あ〜んっ！』

ハクはAの行動にドキドキしながらも口を開いた。

ハ「……あ〜ん…？？」
キ「あ〜ん…A、そのような雑用は私がしよう。」
ハ「白蛇、てめぇ余計なすんな。」
キ「食べさせてもらうなどずうずうしい。」
ハ「うっせぇ。邪魔すんな。」
キ「邪魔とはなんだと…」

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