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記憶の欠片60 ページ32

朝早くユンは弓を射る音で目が覚めた。
Aが弓を射っている姿を見て驚いた。
旅を始めた時は結構外していたが、今は木に矢が当たっている数が増えていた。

ユ「前より進歩したんじゃない。」
『ほんと?そう思う?』
ユ「うん、でもどうしてAは戦うの?雷獣もいるのに、」
『一緒に旅はしてるけど、ハクは姫さんの従者よ。私まで甘えるわけにはいかないでしょ。』
ユ「だったら俺だって・・・」
『ユンは良いのよ。』
ユ「なんで?」
『ユンは私が守ってるから大丈夫よ。だから余計に強くならなくっちゃね。それにユンがいなかったらまともな料理は食べれないじゃない。』
ユ「・・・それが本音か?」
『っ!・・・・・・じょ冗談よ!』
ユ「・・・・・・」
『とにかく!この旅で何もしないで殺されるわけにはいかないから、』
ユ「それってどういう意味?」
『この旅でもし私が死んだりしたら、サクがずっと後悔すると思うの・・・私を一人旅に出した事を・・・国が落とされてからもずっと傍にいて守っていたの。それなのに死んでからもサクを縛り付けたくない。』
ユ「A・・・」
『サクも記憶喪失になんないかな・・・』
ユ「A・・・大事な事を忘れて幸せになれると思う?」
『すぐには無理だと思うけど、3年後、5年後、10年後、新たな人生をおくれると思うんだけどなぁ。』
ユ「・・・・・・」
『私が幸せになれない分、サクには幸せになって欲しいんだよね・・・』
ユ「Aも幸せになれるでしょ。」
『うーん、私は無理かな・・・』
ユ「なんで?」
『何時殺されるかわかんないからね。』
ユ「そんなこと・・・」
『イルは死んだけど・・・この国にとって私は邪魔な存在でしかないのよ。』
ユ「A・・・」
『・・・ごめんね。暗い話になっちゃった。』
ユ「・・・・・・」
『そろそろご飯炊けそうね?先に顔洗って来る!』
ユ「・・・早く戻って来なよ?」
『うん!』

さっきまでの暗い雰囲気を紛らわすように鼻歌を歌いながら小川に向かうAの背中をユンは見つめる事しか出来なかった。
Aが小川に向かってしばらくしてヨナとハクが起き出してきた。
ユンとヨナが話をするのを横目にハクはAが向かった小川に足を運ぶ。

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天ノ弱な月猫(プロフ) - すごく面白いです!気に入りました!更新待ってます! (2017年7月5日 8時) (レス) id: 5bf48274f0 (このIDを非表示/違反報告)
アケハ - とても面白かったです!!更新頑張って下さい(^_^*) あと....前作はもう書かれないのですか....?両方とも楽しみにしてます!!スミマセン!! (2016年9月10日 19時) (レス) id: dc85f87ac0 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵 - とっても面白くて何回も読んでます( ´ ▽ ` )ノ (2016年8月6日 8時) (レス) id: 5b4486ab9f (このIDを非表示/違反報告)
オレオ(プロフ) - とってもきゅんきゅんきます!!ハクチョーかっこいいしサクも最高です!!更新頑張ってください!! (2016年6月3日 21時) (レス) id: ac1e963e8d (このIDを非表示/違反報告)
ウメ - とても面白かったです!頑張って下さい (2016年5月10日 11時) (レス) id: 244a9211b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:meeegu | 作成日時:2015年7月6日 15時

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