第5話 ページ6
その夜、照史も来てくれて、カテーテル検査に関する話をし、ともにもちゃんと話すべきやなということになった。
ともはまだ5歳やし、自分の病気のこともよく分かっとらん。
「ともはね、ここ、お胸が悪くなっちゃう病気なんや。だから歩くとハァハァしたり、吐いちゃったりしてまうの」
そう話すと、ともお胸が悪いんやと自分の心臓の辺りを触りながらともは呟いた。
「とものお胸よくなるの?」
不安そうに尋ねてくるとも。そうだよね。
「ともがお薬とか頑張ったら絶対治るから!だからママたちと一緒に頑張ろうな」
そういうと、ともはうん!と元気に言うた。
カテーテル検査は来週の火曜日にやることになった。その日は照史も休みを取ってくれた。
副作用として、検査中に血圧が下がってしまうことがあること、また検査後しばらく心不全の状態を表すBNPという値が上がる可能性があるということだった。
全身麻酔で行うため、もちろん麻酔によるリスクもある。
「ともがお寝んねしとる間に終わるから怖くないで。大丈夫やからな」
検査当日、ともはちょっと緊張しとる様子やった。
心カテ室に行く前に眠たくなる薬を点滴して、ついてから本格的な麻酔を入れるらしい。
ベッド型のストレッチャーに乗せられた頃にはともはうとうとして眠りかけていた。
「とも、頑張ってきてな」
検査室に連れていかれ、俺と照史は病室でともが帰ってくるのを待った。
大体2.3時間だと言われた。俺らはともの無事を祈っていた。
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ティッシュ(プロフ) - 優希さんの作品いつも楽しみに読ませて貰ってます!!更新頑張って下さい楽しみにしてます! (2018年3月13日 2時) (レス) id: c1b66e82c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:優希 | 作成日時:2017年11月27日 22時