奇蹟 (ページ5)

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第4話ページ5

「ママぁ、おトイレー」

そう言うてきたともを抱っこして、点滴台をひいてトイレに行く。

たくさん点滴をしているから、トイレが近いとも。

移動は抱っこか車椅子と決められとるから、大体抱っこで行く。

こうやってちゃんと入れた分が出るうちは大丈夫だと言われた。

ほんまに弱ってくると腎機能も落ちておしっこが出なくなって体内にたくさん水分が溜まって心臓に負担がかかるらしい。

入院前のともは上手く水分を排出できひんくなっていて、かなり心臓に負担がかかっていたらしい。だから、入院して利尿剤を点滴するとたくさんおしっこが出てびっくりした。

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自分のベッドに戻ってきたともは疲れてもうたのかちょっとうとうとしだした。

ともが眠った頃、担当医の濵田先生に呼ばれた。

「今度の治療計画を立てていくためにも心臓のカテーテル検査を行いたいと思います」

どんな検査で何のためなのか、起こるかもしれない副作用などを詳しく説明してくれた。

「...ともの治療のために必要なのでしたら、よろしくお願いします」

同意書にサインをし、ともの体調を見ながらいつ行うか決めましょうと言われた。