奇蹟 (ページ25)

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第24話ページ25

「...パパな、明日からどうしても外国にお仕事しに行かなあかんくなったんよ。せやからちょっとの間ともに会われへん」

期間は2週間となかなかの長さやった。

ともはやだぁと泣いて照史に抱っこをせがんだ。

どうやら、この出張後昇進が決まっとるらしく、行くしかない状態やった。

ともの治療費のためにも収入が増えることはありがたいし、せやから出張にも行ってもらわなあかん。

でも、このともの容体が不安定な時期に俺一人になるのは不安やった。

「パパも頑張ってくるから、ともも頑張ろうな」

必死で照史がなだめ、何とか落ち着いてくれたとも。

「明日ICUが空くので移動しようと思うのですが、よろしいですか？」

照史が出張に行った翌日、濵田先生に言われた。

「はい、それでともが少しでも楽になるやったら」

しばらく起きとるともは見られへんやろうから、今日はしっかりともと話して、触れ合おう。

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せやけど、この日は朝からともはあまり調子が良くないようやった。

ぐったりとベッドに横になって、アニメをぼんやり見とるともの頭をそっと撫でる。

しばらくその状態で一緒にテレビを見とった。

「......ままぁ...」

力ない声で呼びかけてきたともにどうした？と尋ねると、しんどいと弱々しく言うた。

「どこがしんどい？」

ともは胸の辺りをさすり、お胸ばくばくすると小さな声で訴えた。

だんだん顔色も悪なってきて、先生呼ばなあかんと思った時、ともはギュッとパジャマの胸の辺りを押さえ、苦しそうに顔をしかめて呼吸を乱し始めた。

俺はこんな苦しそうなともを見たことがなくて、どうしようとパニックに陥った。