奇蹟 (ページ15)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:75,001 hit

第14話ページ15

「...ｺﾞﾎｯ.....とも、またおとまり？」

小児科病棟の病室に案内され、ともはベッドに横になった。

「おん、ちょっとお咳も苦しいやろ？」

すぐまたお家帰れるからと言うて頭を撫でてやると、ともは小さく頷いて目を閉じた。

...そりゃあ咳で体力奪われたやろうしなぁ。

照史にともの着替えなどを持ってきてくれるように頼んで、しばらくともの可愛ええ寝顔を眺めとった。

せやけど、眠り始めて1時間経つか経たへんかでまた咳が断続的に出始めた。

「...ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ....ﾊｧﾊｧｯ....ままぁ...」

苦しくて目が覚めてもうたともは咳き込みながら、俺に向かって腕を伸ばした。

鼻カヌラに気をつけながらともを抱っこした。

...流星に比べて体小さい思うてたけど、とももちょっと重なったな。

俺はベッドに座り、ともを膝に乗せて俺にもたれかからせた。

ぐったりと俺に体重を預けるとも。

「しんどいなぁ...」

小さな背中をさすりながら、真っ赤に火照った頬に触れるとさっきより熱い気がする。

咳もどんどん酷なってきて、俺はナースコールを押して、看護師さんにともがしんどそうやと伝えた。