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待ち侘びた保健室
その扉を勢いよく開ければ
『…っ、め、めめ！』
「康二…」
浴衣を纏い、魅力的な雰囲気を作り出すめめが立っていた
走ったせいで少し暑い上、めめ見ただけで体温が上昇してもうて
俺の顔はアホみたいに真っ赤になっとるはずや
『なんで浴衣、』
「クラスの奴に着て行けって言われた」
『おっ、？』
めめは話しながらゆっくり近づいて、その手には狐のお面を持っていた
そして少し残念そうに微笑むと、そのまま俺の頭に被せてくれた
「康二の狐、もう一回見たかった」
『なっ、…』
可愛かったよ、なんて小声で伝えられるから、俺はすぐにお面で顔を隠す
こんな真っ正面で話すの、久し振りすぎてあかんわ
前まで、どうやって話してたんやっけ？
「隠さないでよ」
『あ、だめっ』
呆気なく退かされて、お面を持っていた手はめめの手に覆われた
熱い
俺はもちろん
めめの手が
「本当、可愛すぎ」
『や、からっ…可愛くなぃ』
合わせていた視線を逸らすと、触れ合っとる手が絡み合った
逃さへん、とでも言いたそうに
「来てくれて、ありがとね」
『…来なかったら、どうするつもりやったん？』
「来るまで待つか、連れ去るかな」
『…あほ』
吐き捨てた俺の罵倒に、めめは何や嬉しそうに声をあげて笑った
俺には耐え切れへん空気が漂って、早く逃げ出したくて堪らない
もう、心臓が痛いわ
そんな俺の気持ちが伝わったのか
「来たからには俺の話、ちゃんと聞いてね」
なんて言って、繋ぐ手に力が込められた
思わずめめを見上げると、まっすぐな瞳が俺を貫く
それで更に心臓はキュウっと苦しくなるんに、さっきのように逃げたくならへん
俺は既に、コイツに掌握されとるんや
最初から逃げられるわけがなかったんや
抵抗なんて、もう出来へん
『うん、ちゃんと聞く』
小さく俺が頷くと
キラキラと瞳を輝かせためめが、そっと俺の背中に手を回して
「好きです」
抱き締めた
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スメシ - スーさん» コメントありがとうございます。このお話に相応しい終わり方をしたくて書かせていただきました！そして２つの番外編は、作者も絶対に入れたくて温め続けたお話なので、喜んでいただき嬉しいです！こちらこそ、ここまでのご愛読、本当にありがとうございました！ (2021年5月2日 18時) (
レス) id: 65f279b192 (このIDを非表示/違反報告)
スー - 最後の最後に目黒さんによるステキな伝言……ほっぺがゆるゆるになりました。番外編のお泊りのやつも、ずっとニヤニヤしっぱなしで…ここまで素敵なお話をありがとうございました！ (2021年5月1日 23時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - LEGOさん» コメントありがとうございます。本編も番外編も閲覧していただき、本当にありがとうございました！私も書いていて楽しくて、めめこじ好きの読者様と共有出来ることがとても幸せです！今後も、みなさんに満足きていただけるめめこじを届けるために精進いたします！ (2021年5月1日 22時) (レス) id: 65f279b192 (このIDを非表示/違反報告)
LEGO(プロフ) - 本編の完結おめでとうございます。そして甘々番外編、ありがとうございます！スメシさんのお話はめめこじ好きの痒いとこに手が届いてる感じがしてとても好みなんです…。こういうめめこじ読みたかった！ってなります笑これからも素敵なめめこじをお待ちしております。 (2021年5月1日 17時) (レス) id: 6ee798ce16 (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - ぐりーんかれーさん» コメントありがとうございます。そんな…勿体ないお言葉です！ただのめめこじ担のただの妄想でしたが、ご満足いただけて嬉しいです！これからも、めめこじ（と私？）をよろしくお願いします！笑 (2021年5月1日 9時) (レス) id: 65f279b192 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スメシ | 作成日時：2021年4月21日 21時
