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「亮さんイケメンですねー!モテそうだし」
「嘘?マジで?うわー、そんなふうに褒めてもらえるとはー。この人見知りな先輩は10年以上一緒にいてもそんなこと1回も言ってくれたことないなぁ」
「…………それあたしのことかな?」
篤人くんたちの幼馴染は綾香ちゃんと篤人くんを入れて5人。
空気を読むのが上手な子ばかりで、褒められてるこのバカ2人は上機嫌。
女の子たちはみんな綺麗で可愛いし、男の子は人懐っこい感じでまわりに気を配るのが上手。
そして、なにより篤人くんが楽しそう。
自然体っていうのかな。
「Aさん?何か飲み物頼みましょうか?」
ぼんやりと、この状況を観察していた私に聞いてきたのは智也くんだっけ?
「あー、うん、……じゃあ、梅酒ソーダをおねがいします」
「わかりました!あと、敬語使わなくていいですよ。俺達の方が後輩だし」
「………あぁ……うん、そうなんですけど……」
「智也、Aは人見知りだから慣れるまでは敬語抜けないよ?」
隣からふとそんな声がして横を見ると
「…あれ?…席…………。」
「あっちは盛り上がってるから移動してきた」
彼が指さす方は、亮と翼と幼馴染のゆりちゃんとななみちゃん。
なんだあれ………まるで…
「……合コンかよ!」
思わず突っ込む。
「あれはあれで翼くん、気を使ってるんですよ?」
一緒に私の隣に移動してきて、クスクス笑う綾香ちゃんは、ほんと器が大きい…。
「明日の昼前からちょっと付き合って欲しいとこあるんだよね。寒いから暖かい格好してね」
「え……?」
「まぁ、今回の一番の目的がそれなんだけどさ」
篤人くんがいう一番の目的………って??
なに………??
「あの、翼くんや亮くんたちとは高校からのお付き合いなんですよね?」
「うん、そうだよ?」
「高校の時の二人ってどんな感じでした?」
綾香ちゃん……それが聞きたかったのね。
ようするに、翼の学生時代が気になったのか。
「うーん…………簡単に言うと…モテてた、かな」
「あー、やっぱそんな感じなんだ」
篤人くんや智也くんも会話に参加してくる。
「モテる要素ありまくりですもんねぇ」
「亮はわりと常に彼女がいる感じだったし……翼は…一年の時は彼女がいた気がするけど…そのあと高校卒業するまで彼女作らなかった気がする。サッカー一筋、みたいな?」
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作者名:めぐ | 作成日時:2015年7月1日 23時