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白恋中のキックオフで後半戦開始。
「……おや、見た事ある展開だね」
「さっきと一緒」
またもや白恋の連携に乱されている雷門。ボールは吹雪アツヤの元へ渡った。
うーん、先が見えないなぁ。なんて思っていた時だ。
「はあああああッ！！」
彼の前に立ち塞がったのは、前衛にいたはずの稲森明日人だった。ボールを奪い、白恋の陣営へ向かうも染岡によって奪われ、吹雪士郎のもとへ回ってしまった。
吹雪士郎がゴール近くを走っていた染岡へとパスをする。素早い連携だね。染岡はボールをキープすることなく、そのままゴールへとシュート。ただ、普通のシュートではなくカーブのかかったやつだ。
「！ おぉ、やるねぇ」
ゴールキーパーは反応できてない。これは入るな……と思っていた所に現れたのは、また稲森明日人だ。そんなに走って大丈夫なのかい？
「……あぁ、疲れてるねぇ」
稲森明日人にボールが渡り、彼がシュートを打ったが……ゴールポストに直撃。ゴールを狙えないのは余裕がないって意味にも見えるよ。
「稲森明日人、体力なさすぎ」
「君は体力お化けってやつだからね」
「体力……お化け？ どういう意味？」
「体力があるって意味らしいよ。一応褒め言葉になるらしい」
「……そっか」
変わる事ない状況に暇になってきた僕は、Aに話しかけた。彼女と言えば”速さ”が一番目に付くが、その速さを保つには体力が必要だ。Aはその速さを保つだけの体力がある。
と言うわけでどこで聞いたか忘れたけど、ふと思い着いたフレーズでAを褒めてみた。
「……！」
別に意図が合ったわけじゃない。だから、隣に座る彼女の反応も大したことないだろうと思っていた。
なのに視線を下に向けてそこにいる君の表情は、少しだけ頬を緩ませて、口角もどこか上がっていて……嬉しそうに見えたんだ。
「あ、雷門雰囲気変わった」
「ん？ ……そうだね」
決してよそ見していたわけではない。だから雷門の動きが変わったのは分かっている。だけど、そっちよりもAの反応が興味をそそられたんだ。
「後半でやっと1点取り返したか。スロースターターって奴かな」
「スロースターター？」
「時間経過で力を発揮することだよ。君には縁がないかもね？」
「自分は命令されたままに動いてるだけ」
「そうだね」
本来の君にはスローという言葉は似合わない。そういう意味を混ぜてみたんだけど……この様子だと伝わってないみたいだ。
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恵野(プロフ) - 青碧さん» コメントありがとうございます。惹かれるなんて嬉しい言葉、ありがとうございます…！ 実は書きながら履修している状態だったりします汗 ちょいちょいオリジナル展開を挟ませていただいているので、履修する際はお気を付けください…！ (2022年5月17日 21時) (
レス) id: 78dc1b910c (このIDを非表示/違反報告)
青碧(プロフ) - 初めまして、青碧と申します。文章の書き方に惹かれて気づいたらここまで読んでおりました…そのくらい惹き込まれる展開でございました！アレスは未履修ですが楽しく読ませていただいております！これからも応援しております！ (2022年5月17日 21時) (レス) id: d3cfc8958d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2021年11月7日 15時
