story 144 ページ10
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「目暮警部！準備が整いました！」
「うむ。では、容疑の掛かった四人の方達はそれぞれの椅子の前へ」
部屋に並べられた四つの椅子。
これはコナン君の指示で用意されたものだ。
彼らが椅子の前に立つ様子を壁に寄りかかって眺める。
「本当に言うのかな……？」
「言わねーよ！」
「本当に言ったら笑いものですから」
どうやら子供達は、その呪文で犯人が割り出せることにまだ疑問を持っているらしい。
全員が椅子の前に並んだ所で、目暮警部が咳払いする。
「四人揃った事で、まずは……」
言葉が止まった。
あ、少し頬が赤い。どうやら少し恥を感じているらしい。
……これは知らないな、あの言葉が
「……しらんぷり！」
目暮警部がそう言うと、子供達は途端に笑い出した。
……いやいや、その言葉よりももっと面白いものあるぞ。君達の目の前に。
「！？な、なんであんたら座ってんだ！？」
「え？でも今警部さんが……」
＿＿＿＿Checkmate。
これではっきりしたな。
椅子の前に並べられた四人のうち、トビー以外全員が着席している。
それは何故かって？
「“Sit down please.”……『しらんぷり』は英語を聞き慣れた外国人の耳にはこう聞こえるのよ、『どうぞお掛け下さい』って。椅子の前に立たされていたのなら尚更ね」
トビーから短く驚きの声が聞こえる。……この状況が分かったようだね。
「つまり、見かけは外国人だけど中身は日本人。しかも、英語には慣れていない人の耳には元々の意味の『知らない振り』にしか聞こえないって訳。これがどういう事だか分かるわよね、犯人さん？」
ジョディの説明に刑事二人はまだ状況を把握仕切れていないのか、また目が点状態である。
「蓮さんはしらんぷりって言われたらどう聞き取っちゃう？」
「俺？俺があの容疑者達のように椅子の前に立たされて『しらんぷり』って言われたら座っちゃうかな」
歩美ちゃんの問いに俺は、何も知らなかった場合という前提でそう答えた。
まあタネを知ってしまった今は座らないと思う。
「じゃあ蓮さんも外国人なんですね！」
「当たり〜…と言いたい所だけど、俺実はハーフなんだよね」
「ハーフって何だ？」と問う元太君(本人から了承済み)に、光彦君(こちらも本人から了承済み)がその意味を教える。……本当は違うけどね。
さて、しらんぷりは置いておいて。この事件の内容を思い出そうか。
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
