story 141 ページ7
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「Aさんって本当に学生なんですか？」
「本当だよ。俺これでも25歳なんだ」
あと蓮でいいよ、と子供に言う。
「じゃあ博士みたいな感じだね！」と歩美ちゃん(本人から了承済み)が言った。……博士？
「ワシの事じゃよ」
「あぁ、貴方が。お名前を聞いても？」
子供達の側にいた男性に名前を尋ねる。ほほぅ『阿笠博士』ね。博士と書いてひろしと読むらしい。
「この見た目じゃがまだ52なんじゃよ」
「じゃあ俺とは逆だな」
できるなら証明できるもの…蓮の場合は周知には大学院生と認識させなければならないため、学生証を見せれば良い。……のだが、残念ながら手元に今は無い。車の中に置いて着ちゃった。
ケラケラと笑っていると部屋に案内してきた警察官が呼びに来た。
さて、警察側の見解を聞こうじゃないか。
＊＊＊
秘書のイリーナ・パーマーが日本語の読み書きが苦手で、社長とのメール等は全て英語でやり取りしていた事、ハル・バックナーがこの近くの塾で英語教師をやっている事、トビー・ケインズがファッション誌のモデルをやっている事等は全て事実だと判明したようだ。
キャメルはFBIであるジョディを信じるとの事。
……あれ、肝心のメモの解読は？
「ちょっと、例のメモの謎は解けたの？」
内心で思っていたことをジョディが口にした。やはり他の人もそのことが気になっていたようだ。
「だから、それはまだ捜査中で……」
目が点になっている刑事達。……身元の証明だけしかできてないって訳ね。
おいおい、今何時だと思ってるんだ？もうとっくに日は落ちちてるぞ。
「あ、あの……ただ待ってるだけなら、2時間くらい抜けたいんですけど……」
口を開いたのはハルだ。どうやら彼が担当する授業が始まってしまうらしい。
それに続くようにイリーナも受付に行かねばならない、と言って抜けさせて欲しいと言った。
「そうね……刑事と一緒に行くなら構わないんじゃない？」
「……しかし、ハルさんには今日の授業は諦めて貰うしかありませんな」
「だったら、休む事情を直接塾長に伝えたいんですけど……。僕の塾、本当にここの近くなので」
ジョディの助言により、ハルには千葉刑事が、イリーナには高木刑事が同行する事になった。
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
