story 177 ページ43
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私の自己紹介は置いておいて。
事件について教えて貰う事になった。……いいのかなぁ、部外者なのに聞いて。
「実はそのハンマー男を見たっていう目撃者がいてね。その人が逃げていくハンマー男を着けて行って……見たらしいんですよ。ハンマー男がこのマンションに入っていくのをね」
ほう。人を殺した……んだっけ？
まあ殺害行為をした人間を良く着けていけたものだ。ま、一般人だから警戒もそこまでしてなかったのかな。
私達殺し屋ならば簡単に着けられたりしないけどね。
そもそも着けられてたら視線で分かるし。
「で、その通報を受けてすぐにここへ駆けつけ、一軒ずつ調べたらほとんどの住人にアリバイがあって、明らかに部屋の中にいるのに玄関の呼び鈴を鳴らしても返事がなかったのが……三階の中央、あの部屋だったって訳」
「じゃあ！中に踏み込めばいいじゃない！！大家さんに鍵借りて！」
確かに。
分かっているなら強行突破すればいいじゃないか。私好きだよ？強行突破。
……え？本当に暗殺者なのかって？別にコソコソして殺すのが暗殺者じゃないよ？やろうと思えば人が多い中でも殺るし。
「いやいや！できないよ！礼状無しにそんな事を……」
「でも、その部屋の中にいる人って本当にハンマー男なの？もしかしたら、ハンマー男を真似した…」
「模倣犯じゃないわ。昨夜その男、例の目撃者に声を掛けられて慌てて逃げた時に忘れてったのよ＿＿＿血塗れのハンマーを。前の三件の被害者の血も付着したソレをね」
証拠を残しちゃうなんて。
殺人者失格だな。
「けど……その目撃者、よく追いついたね」
「うん……！ハンマー男って100ｍ11秒代で走るって言うし……」
「あぁ、それは都市伝説！実際はそんなに速くないらしいよ。その目撃者は、酔っ払ってたのにハンマー男の後を着けられたくらいだからね」
日本人って都市伝説とか大好きだよなぁ……。
根拠のない話の何が楽しいんだか。
「でもさ〜、部屋が分かってるなら誰が住んでるか分かるよね？」
「それがね、その部屋の住人は現在バックパッカーとして海外を放浪中で『暫く部屋を男の友人に貸す』って言ってたって。その住人の親が電話で話してたよ」
「その男の友人って誰なのか分からないの？」
おぉ、早速情報を集めているね探偵さん？
君の推理には興味がある。帰りが遅くなっても別に構わないかな。
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
