story 171 ページ37
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「博士……ですか？」
「あ、そっか。レイラ先生は博士の事知らないんでしたね」
「金髪のにーちゃんと間違えちゃったぜ」
小嶋君はレイラを蓮と勘違いしていたようだ。いや、レイラは女なんだけど……。
まあ、マスク使ってないから似ていると言われるのも仕方ないのかな。今までそんな事言われなかったんだけど……成長が止まったって事でいいのかな。
「博士？君達の知り合いに博士がいるのかい？」
子供達と会話をしていると、後ろから声が。
私の隣まで来たその人物は、先程までの事件の容疑者だった沖矢さんだった。
沖矢さんは子供達の目線に合わせるように片膝をついて屈んだ。
「うん。いるよ！」
「いっつもくだらねーゲームばっか作ってるけどよ！」
「ホォー？その博士に会ってみたいなぁ」
「いいよ！レイラ先生にも会わせたいし！案内してあげる！」
うーん。これは私も一緒に行く流れなのかな……。いや、その流れだね。
「行こっ？レイラ先生！」
「え、えぇ」
本当はこの後、さっきお酒の話が出てたからワインを買って帰ろうと思ってたんだけど……まあ人付き合いも大切だ。後で隙を見てラファエルに買いに……いや、自分で買いに行こう。
というわけで、私は子供達＋沖矢さんと一緒に阿笠さんの自宅へ行くことになった。
＊＊＊
「へぇ、レイラ先生は英語教師なんですね」
「はい。所属は小学校の方では無く高校の方になるんですが」
……やたら質問してくるな、この人。
まあレイラ・スカーレットの範囲内だから別に構わないけどさ。
「所で沖矢さん。沖矢さんは煙草を吸われるのですか？」
「ええ、まあ。すみません、苦手でしたか？」
「いえ、苦手ではありませんよ。ただ……」
「ただ？」
死んだ彼の……赤井に着いていた煙草の臭いと同じだったから。
たまたま吸っている煙草が同じだけだろう。煙草の嗅ぎ分けは出来ないし……。
それに煙草って臭いが身体に染みつくから吸わないように言われてたから。兄さんと兄弟子も吸ってなかったはず。
「……いえ、何でもありません。気にしないでください」
なんで彼奴の事引きずっているんだろ、僕……。死んだ奴の事なんてさっさと忘れないと。
死神は情け深い存在じゃ無い…恐れられている存在だ。慈悲深いなんて可笑しいだろ。
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
