story 161 ページ27
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彼女は警戒心が高いようで、私と初めて対面した時も組織の人間と思い込む程に怯えていた。別に怖がらせたい訳じゃないけど、組織の人間の纏う雰囲気と酷使していたんだろう。
でもお陰で良い事を知る事ができた。無意識に相手を威圧してしまっていることと、存在感を強くし過ぎだと言う事。
暗殺者は背後から忍びより、標的を打つ。……死神の名を名乗る事ができる実感に酔っていたのかもなぁ。
僕がこの名を継いだ理由を改めて刻まなければ。
「……ふむ」
あの三人の中の誰に灰原さんは反応したのか。
もし本当に組織の人間だったならば…これは重大な案件だ。
「……それで？あの三人の中の誰だ？その怪しい奴って」
「知らねーよ！」
「それを聞きに開人君に会いに来たんだもん！」
ま、犯人を割り出すのはコナン君に任せよう。こういう犯人当てゲームは苦手でね。
疑いがあるなら僕等の世界では心臓一突きか頭部射撃だな。そもそも殺し屋の世界なんて騙し騙されの世界だし。
「なんだ。だったらそう先に言ってくれ……」
「ねぇ、あの三人って何してる人なの？」
現在容疑が掛かっているあの三人……肌黒の男性『細井竜平』さん、眼鏡を掛けた三人の中で一番背の高い男性『沖矢昴』さん、小太りの男性『真壁吟也』さん……か。
細井竜平さんは大工、沖矢昴さんは大学院生、真壁吟也さんはフリーター…か。
良かった、蓮の姿で来なくて。あの沖矢って男性大学院生って言ってたし、ここから近い大学は限られてくるし……。
「あの三人の中の誰が『黄色い人』だ？」
「警部、なんですか？その……黄色い人って」
「あぁ、ちょっとこれを読んでみろ」
そう言って弓長警部さんは部下の人に開人君が書いている日記帳を手渡した。
部下の人も日記を見て『黄色い人』なる人が犯人であると判断したようだ。
しかし、容疑の掛かっている三人の名前には黄色に纏わる字も入っていないし、服にも色は見られない。
だとすれば、好きな色…とか？
「うーん……黒い奴ならいるんだけどな」
「えっ？」
「黒い人？」
「ほら、色黒の人だよ」
「ああ！顔色ならあの眼鏡の人が白ですよね！」
白色……白は嫌いだ。
忌々しい彼奴を思い出す。
「とにかくだ。もう少し突っ込んで聞いてみるか」
顔色で判断するなら、怪しい人物はいる。
だがそれは根拠とは言えない。私の感になってしまうからね。
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
