story 159 ページ25
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杉浦開人君とその子の父親は病院に運ばれていて、母親は偶然旅行で不在だったらしい。
このアパートに住む住人も火事の時に不在だったようで、本当に死人はいないようだ。
「外出？火事って夜中だったんでしょう？」
「ああ、深夜の2時半頃だ。まァ三人ともガキじゃねェから、夜出歩いて朝帰りというのも可笑しくはねェが……」
ふむ。じゃあ少し離れた場所で取り調べを受けているあの三人が、この弓長警部とやらが言っていたアパートの住人三人で間違いなさそうだな。
ちらっとその方向へ視線を向ける。
三人とも男で、特徴を挙げるなら小太りな男性と肌黒い男性、三人の中でが一番背の高い男性……だな。流石に後ろ姿を見ただけではその程度の情報しか得られない。
「その三人のうちの誰かじゃねーのか！？火付けたの！」
「何？」
「昨日、その三人の中に夜に怪しいことをしてるって開人君に聞いたもん！」
「それを確かめに来たら、こんな事になっていたんです……！」
小嶋君、吉田さん、円谷君の言葉になるほど、と呟く。
彼らがここに来た理由は分かって貰えただろう。
「警部、焼け跡からこんなものが……」
「ん？……こりゃあ、開人君の日記じゃねーか？」
弓長警部は日記を開き、最後に書かれた内容を読み始めた。
今日は朝からやな天気
僕は早く学校に行かなきゃ行けないけど『赤い人』は寝坊できるかもね
……『赤い人』？誰のことだろう。
学校から帰ったら玄関で転んじゃった
『白い人』が出かけるとこで良かったよ
今日の夜は赤い人も『白い人』も『黄色い人』も出かけてる
お父さんと二人っきりだ
もっと一緒に遊びたいけど、明日探偵団のみんなが来るから早く寝よっと
……登場人物が増えた。
『赤い人』だけじゃなくて、『白い人』と『黄色い人』もいるのか。
誰だろう？夜中に誰か帰ってきた
お父さんと口喧嘩してる
“黄色い人”だ
怪しいことしてるのがお父さんにバレちゃったのかな。
怖いから耳塞いで寝よう
起きたら江戸川君にこの事話さなきゃ
「じゃあ火を付けたのは黄色い奴で決まりだな！」
やはり探偵団と名乗っているだけあって、弓長警部が話した内容から犯人が『黄色い人』と呼ばれている人物である事は分かっているようだ。
しかし残念ながら、色で表せている人物が誰を指しているのかまでは分からない。
……さて、この色は何を指していて、誰のことを表しているのだろうか。
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
