story 155 ページ21
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車を走らせてどれくらい時間が経っただろうか。
まあ、計ったところで別に意味はないけれど。
「……ここが、来葉峠」
帝丹高校の帰りに寄ったため、今の姿はレイラ・スカーレットだ。
来葉峠
……赤井が死んだ場所だ。
あの日テレビで見た場所であろう場所に車を停止させる。
車から降りて辺りに誰かいないか意識を集中させる。……うん、特に怪しい気配は感じないな。
車が来ないことを確認した後、車道を横切る。
「ここで焼けたのか……」
水無怜奈の身を守る為、赤井はジェイムズの言葉を聞かずここへ向かったそうだ。
赤井は組織にとっても要注意人物だったらしく、警戒されていたらしい。
「……悪いな赤井、死なせてしまって」
静かな空間に聞こえるのはレイラの声……ではなく、本来の声。
この声は一度も赤井に聞かせたことなかったな。
「そう言えば、顔が見たいって言ってたよな。レイラでも蓮でもない……死神としての私の顔を」
レイラの変装も蓮の変装も割と簡単なものだ。ここで変装を解いてもすぐに元通りにできる。
頭に手を掛け、強く引っ張る。
ふわりと髪が靡く。……その色は“黒”。
目に入った異物を取り出せば……死神の登場だ。
「どうだ？……見ても特に何も思わないだろう？むしろ……気味が悪いんじゃないか？」
赤色の鋭い瞳に闇のような黒色の髪。
……まさしく悪魔の様な容姿だ。
「後は任せろ。……依頼された通り、組織は壊滅させてやる」
降り出した雨。……化粧が落ちる前に車へ戻ろう。
本降りになる前に車へ戻り、ウィッグを付け直す。
ダッシュボードの中にあった予備のカラーコンタクトを付け、レイラ・スカーレットの皮を被る。
エンジンを掛けて車を発進させ、来葉峠を後にした。
降り出した雨が、まるで泣く事ができない私の代わりに泣いているかの様に降り続けていた。
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「A蓮……その人物について探れと？」
「ええ。……FBIだと思ってたんだけど、もしかしたら彼は私達が探している“死神”かもしれないわ」
「なるほど……分かりました。探っておきましょう」
「頼んだわよ……“バーボン”」
赤と黒のクラッシュ編 END
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
