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「しょ、証拠は！？まさか、ただ英語が読めねェだけで犯人にする気じゃないだろうな？」
確かに、英語が読めないだけでは犯人だと決めつける事はできない。
そう思っていると、コナン君が口を開いた。
「なぁ、お前等ならどうする？……自分の悪口が書いてある紙を拾ったら」
「そんなのすぐに捨てちゃうかも」
「むかつくしよ」
「読み返したくもないですしねー」
……なるほど。質問の意図が読めた。
「でもそれが、“読めない暗号か何か”で書かれていたらどうする？」
「だったら絶対捨てないもん！」
「何が書いてあるか、気になるからよ」
「持って帰って、一生懸命調べて……！」
どうやら子供達も質問の意図に気付いたようだ。
……誘導質問ね。頭の回る少年だな、本当に。
「じゃあ犯人は恐らく……」
恐らくも何も、子供達の会話を聞いて表情の変化があったんだから……彼で確定だよ。
「ちょっと調べさせて貰いますよ。……ありました！」
出てきたのは千切られた紙。……高木刑事の背に隠れて見えなくなってしまったけど、何か書いてあったのが一瞬見えたので、持って行ったメモに間違いないな。
「……持って帰って、アメリカ人である彼女の弟になんて書いてあるのか聞こうと思ったんだ」
「彼女？」
「俺の彼女。……あの社長にこき使われ過労で身体を悪くし、去年の暮れに……死んじまったから、聞くに聞けねェからよ」
トビーは犯行の動機を話し出した。
結論から言ってしまうと、彼の恋人である女性の弟を守る為だったようだ。
殺された社長に日本語で書かれた契約書にサインさせられたらしい。彼の恋人は片言の日本語は話せていたものの、字は読めなかったそうだ。
その契約書にはトビーの彼女であるその女性が働けなくなった場合、その女性の弟が連帯責任を負う契約になっていたらしい。
せめて恋人の弟だけでも助けようと拳銃で脅し、契約書を奪いに来ていたようだ。……街で態とスカウトされて、社長に近づいてまでして。
「今ここに契約書はないから、秘書に持ってこさせる」と言った社長に、思わず引き金を引いてしまったらしい。
……うん、これは留守番電話に残されていたイリーナの言葉に『ファイル』とあったから、その中に契約書があったんだろう。
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ココア - わかりました！気長に待ってます。今回も面白かったです (2021年4月14日 18時) (
レス) id: 465cc8c13a (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - ココアさん» コメントありがとうございます！一応不定期更新になっておりますので、気長に待って頂けると…！ (2021年4月10日 18時) (レス) id: a722acc2d1 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白かったです。続きお願いします！ (2021年4月9日 17時) (レス) id: 9b166c347a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年10月16日 18時
