531 ページ31
・
閉じなかった。
「もう一本！もう一本だけ！！」
「さっき自分でルール決めてたじゃないか……」
「だってあっさり負けるとは思わなくて！！」
駄々をこねる風丸にAは素直に理由を話した。
「良いぜ！」
「よし！」
しかし円堂はサッカーバカ。売られた勝負は買う人である。
Aのもう一勝負を迷う事なく受けた。
「ならば、この技ならどうだ……！」
Aは再びボールを高く蹴り上げると、翼を広げて飛び立つように跳びあがった。
その背中には輝かしい翼が。
「“真 シャイニングエンジェル”！！！」
Aが繰り出したのは、彼女が『光の天使』と呼ばれるきっかけになった必殺シュート“シャイニングエンジェル”だ。
その威力は依然見たものよりパワーアップしていた。
「待ってたぜ、その必殺技……！“ゴッドキャッチ G5”！！」
円堂はFFI決勝戦の時よりパワーアップされた“ゴッドキャッチ”を繰り出した。
“シャイニングエンジェル”と“ゴッドキャッチ”がぶつかり、競り合いが続く。
どちらが勝つのか誰もがその結果を見届けようと釘付けになっていた。
「っ！？」
「なっ！？」
ボールは飛んでいきグラウンドの外へと大きく飛んでいった。
結果はAのシュートにはならなかったので結局Aの負けである。
Aと円堂はボールが飛んでいった方へと首を動かす。
するとそこには誰かがボールを拾っていた。
「楽しそうな事をしているじゃないか、A」
「！！」
自身に掛けられた声にAが固まる。
そこに立っていたのはAが良く知る人物……兄、悠だった。
悠はボールを片手に持ったままグラウンドに入ってきた。
「久しぶりだね、円堂君」
「お久しぶりです、悠さん！」
「だから敬語は使わなくて良いって言ったのに……」
頬を掻きながら苦笑いで円堂を見る悠。
「悠さん！！」
「おう勇気、元気そうだな」
「もう大丈夫なのか？」
「完治したよ。ま、偶に咳き込んでしまうけど」
立向居と綱海にそう言って、悠は円堂を見る。
「世界一のゴールキーパーに挑戦状を叩きつけたいんだけど、いいかな」
「勿論です！」
現れた悠からの突然の試合申し込み。
その申し込みを円堂は断る素振りなくOKを出した。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 69人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
恵野(プロフ) - 美玲さん» コメントありがとうございます！ フィディオとの話ですが、実はイナゴ編を執筆できていたら触れたかったんです…ですが、私が中々時間が取れないためお蔵入りになっている状態です。申し訳ございません… (2023年4月4日 1時) (
レス) id: 1cee414f28 (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - 最後まで最高でした！フィディオ君とどうなったのか気になる.....f(^^; (2023年4月3日 16時) (レス) @page37 id: da832e3cca (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 玉ねぎさん» 玉ねぎ様、貴重な時間を割いていただきありがとうございます…！ 最高と言って頂けて嬉しいです泣 (2022年9月22日 18時) (レス) @page4 id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎ - 最高でした‼薦めてくださりありがとうございました‼ (2022年9月21日 23時) (レス) @page41 id: 76ae9f90b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恵野 | 作成日時：2020年11月24日 16時
