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目金さんの携帯の画面に映っていたのは、それはそれは僕に似たキャラクターの画像だった。
……ってこの服！！
「君から貰ったあの服をもう一度来て下さい！！」
「あのオタク共から貰った服をまた着ろって事！？」
「はい！！！」
はい！！！
じゃないよ！！？何でまだ持ってたの！？
「僕燃やしておいて、って言いませんでしたか」
「なんで燃やすなんて事言うんですか！！あれは数量限定生産のレアなもの何ですよ！？」
「知りませんよ！！僕そのアニメ興味ないですもん！！」
あの日……秋葉名戸サッカー部から貰った(と書いて押しつけられた)あの服を燃やす、と言ったら目金さんが欲しい！と言ったので、持ってても着ないし邪魔なのであげたのだ。
まさかそれを未だに持っていたとは……！
「お願いです〜！着て下さいよおぉぉ！！僕見てないんですから！！」
「嫌だったら嫌だ！！！」
確かあの日、着せ替え人形にされていた僕を助けに着たのは円堂さんだった。
なので確かに目金さんがこの服を着た僕を見たいって言うのも分かる。
……それに、確かに僕に似ている。このカオリというキャラクター。
「……そ、そんなに言うなら、着てあげても良いですけど？」
「ほんとですか！！！？」
「ま、まあ」
ここまで言われると流石に気になる、その何とか少女って言うアニメ。
それに僕はここに置いて貰っている身だし……。
「日本に帰ったら絶対着て下さいよ！！？」
「帰ったときにその何とか少女も見せて下さい」
「ええ！ええ！！勿論です！！」
……目金さん、この様子だと気付いていないな。
僕がすぐに日本に帰れない事を。
「……じゃあ、Aカオリで登録しておいて良いかしら？」
「はい、お願いしま〜す」
「Aさん！！忘れないで下さいよ！？」
「はいはい、分かってますよぅ」
夏未さんに返事し、目金さんのしつこいお願いを適当に返事しておいた。
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年6月16日 23時
