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試合時間は15分ハーフの30分。
……そうじゃないと、イナズマジャパンにリトルギガントの恐ろしさを伝えることができないからだ。
「＿＿＿＿これが、リトルギガントの恐ろしさだ！！」
フィディオの声が聞こえる中、僕は驚いた表情を浮べるイナズマジャパンを見つめる。
……まぁ、驚くだろうね。
だって、全員がFWなんだから。
古株さんがホイッスルを鳴らす。
オルフェウスのキックオフで試合開始だ。
ラファエレからフィディオ、アンジェロとボールが繋がる。
アンジェロがボールをキープしたまま進む。
と、アンジェロの前方からヒロ君と風丸さんが。
「ふッ！！」
アンジェロからパスが来た。
ボールを受け取り、前を確認するとそこには豪炎寺さんが。
目が合ったのでニヤリと笑うと、ちょっと驚いた顔をした豪炎寺さん。……これはまだ序の口ですよ？
すぐさま後ろにいる味方へパスを出す。
ボールはどんどん繋がっていき、イナズマジャパンはボールを奪えないでいる。
ボールは前線を走るラファエレへと繋がった。
ボールをキープしたラファエレの横からフィディオが駆け上がって行く。
「行かせるかよッ！」
ラファエレの前に不動さんが現れる。
が、ボールを奪われる前にラファエレはパスを出した。
……そして、そのボールは前を走るフィディオへと繋がった。
そう簡単に通して貰えるわけが無く、木暮がボールを奪おうとフィディオの前へ現れた。
「えぇッ！？」
僕が後ろを走っている事が分かっていたのか、フィディオからバックパスが来た。
それを難なく受け取り、木暮を躱したタイミングでフィディオへとパスを出す。
「行くぞ、マモルッ！！」
「こいッ！！」
フィディオがシュート体勢に入る。
……この体勢は、いつも見てきたあの技だ。
「“オーディンソード改”！！」
さぁ、円堂さん。
リトルギガントのシュートは間違いなくフィディオ以上だよ。
さっき耳に入れた“新必殺技”とやらを見せてみてよ。
「ガン、シャン……ドワァンッ！！！」
円堂さんの身を纏った気。
その背後からは何かが現れるのか、と思えば消えてしまった。
円堂さんは必殺技を発動できないまま、シュートを許してしまった。
……恐らく、新しい必殺技というのは“未完成”なのだろう。
いつもなら鳥肌が立つほどの迫力を感じるが、僕には感じなかった。
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作者名：恵野 | 作成日時：2020年6月16日 23時
