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長文書くのなんて面倒くさい。
この一言で十分。
送ってから、すぐに既読が付いて、まだ返信はない。
LIMEで告白なんて、正直嫌だよ
でも、今じゃなきゃ言えない気がして
ほぼ勢い。
雰囲気なんかいらん。
伝われば私はそれでいい
侑え
侑ほんまに?
うん、嘘じゃないよ。
いつのまにか、さっきまでフル稼働していた心臓は、規則的な音を立てて動いている。
でも、手はすごく震えていて、まともに文字が打てない
A本当です。初めて会った日から、ずっと
自分でも臭い台詞だなと思いつつも返信を待つ。
侑俺、夢見とるんかな
『え』
侑今から電話してもええ?言いたいことあんねん
A大丈夫です
本当は全然大丈夫じゃないけど、自分の気持ちに終止符を打てるなら、全然大丈夫。
少しして、スマホが震える
『…もしもし』
侑《…さっきの…嘘やないよな…?》
『嘘じゃないです』
侑《何や、回りくどい言い方せんくてもよかったやん》
『え』
侑《俺も好きやったって言ったら信じる?》
私は壁の一点を見つめたまま固まってしまった。
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作者名:恵舞 | 作成日時:2020年5月29日 18時