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「よし、全部買ったかな」
ビニール袋をがさり、頼まれた品物があるかを確認をする。
しかし、―――こんな体験初めてだ。
施設の子供たちには、月一度「お小遣い」ていうものがある。
政府のお偉いさんが、気を聞かせて、
税金から、私たちの費用を上手にやりくってできた、それ。
一般的な家庭のお小遣いより、金額は下回るも、
私たちにとって何よりの“楽しみ”であるのは、間違いではない。
そんな、お小遣い。私にだってもらえる。
だが私は、歪みない。―――
“今まで、一度も、一銭も使ったことがないのだ。”
なぜって？
これも月に一度、子供たちに必要な、学習用品や生活用品が、
お国から支給されるのだから、何かを買うようなことはなかったから。
ゲームやコミック、お菓子やおしゃれを、幸せな今にお金を使うか、
果てしない不安が渦巻く厳しい将来のために、貯金するかを、――天秤にかけたのだ。
(ていうよりも、お金を使う娯楽以上に図書館の本を読みふけるほうが、しょうに合ってた。)
まったく可愛げのない、いけ好かない子供である。
だから、この“おつかい”というのは、
人生初めて、“はじめてのおつかい”なのだ。
別に嬉しいわけではないけど・・。
おもしろかった。
聞いたことがあったが、
ワンコイン(＋税)で商品を販売している、店へ立ち寄るとは・・、
かなりの豊富なバリエーションで、一人用土鍋とかホントびっくりした。
「さて、任務も遂行したし、さっさと帰ろう。」
がやがやと人が多いところは、めっぽう弱い私。
ついでに、はじめてのおつかいとなったココもあまり立ち寄らないので、素早く帰りたい。
「たしか、ここの道を真っすぐいったところが出口だっけ？・・」
と、一歩足を進めた途端、
ぐいっと後ろから、何かが私を引っぱった。
振り向き、そこにいたのは、４歳ぐらいの女の子。
大きな瞳には、今にも零れおちそうなほど涙がたまっていた。
ここで、私の行動は反射神経以上に動く。
大勢の年下の子供が常にいる私の生活では、保育士さん並みに、子供の扱いは慣れている。
道の端のほうであったのが幸いし、女の子の目線に合わせしゃがみ込む。
「どうしたの？パパとママと迷子になっちゃったのかな」
なんで小さい子には、こんなに喋れちゃうのかなー？
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あすか - 1つの場面が長すぎて面白そうな内容なのに読む気が失せてきます。頑張って (2020年4月17日 2時) (
レス) id: bf8ad30298 (このIDを非表示/違反報告)
うゐっち - りょうさん» 誤字指摘ありがとうございます。毎回すみません( ；´Д｀) (2017年8月15日 12時) (レス) id: c9f5c62ec3 (このIDを非表示/違反報告)
りょう - すいません、3話のなりふり構いませんが、名に振り構いませんなってます。突然すいません。お話面白かったです！ (2017年8月12日 16時) (レス) id: 6d9b7e2028 (このIDを非表示/違反報告)
うゐっち - 蕾姫さん» はいそうです。これのモデルに少しなっています。不快でしたらすみません(;´∀｀) (2017年8月11日 11時) (レス) id: c9f5c62ec3 (このIDを非表示/違反報告)
蕾姫(プロフ) - なんか、まどマギっぽいですね。私の勘違いだったらすみません(笑) (2017年8月10日 2時) (レス) id: 8ba50c6137 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うゐっち | 作成日時：2017年4月10日 17時
