12.そろそろ ページ13
｢そろそろ宣伝行こか｣
祐翔くんがそう言いながら立ち上がる
｢そうやね｣
私も立ち上がろうとすると立ちくらみがした。
｢うぅ…｣
｢大丈夫！？｣
祐翔くんが支えてくれた。
昨日早く寝たのになぁ(11時30分)
遅いか。
｢祐翔くんありがとう。
もう大丈夫。行こっか｣
｢とりあえず1組の方行こっか｣
3組と4組の間にトイレと階段があるので
あまり3組の方に行くことはない。
1〜3組、4〜7組で並んでいる。
私は友達が2組にいるのでたまに行く。
｢人増えてきたなぁ｣
｢そやなぁ｣
3組の近くまで行くと行列が出来ていた。
3組はお化け屋敷だった気がする。
｢人が…多い…｣
｢大丈夫？行ける？｣
｢大丈夫！｣
一昨日完成した看板？は祐翔くんが持っている。
持っているだけではあまり効果がないと思い、
普段大きな声を出さないがちょっと頑張ろうと思った。
｢5組コスプレ喫茶です〜｣
｢どうぞ、来てくださいね〜｣
と言うと、ざわざわとした中から
｢浴衣だ〜可愛い〜｣とか
｢夏っぽいね〜｣とか
｢カップルっぽい〜リア充爆発〜｣
とか聞こえた。
リア充ではない。
リアルは充実しているが、彼氏はいない。
｢なんか恥ずかしいな…｣
｢そやなぁ…あ、メイド服の男子もいます！｣
そういえばいたなぁ…メイクもしてた。
すると、
｢あとで5組行こう｣
という会話が聞こえた。
｢まだここ3組…1組まで行きたいなぁ｣
｢人いっぱいで行けないね…行ける？｣
｢離れるね。帯崩れるね。
祐翔くんは背高いから大丈夫…じゃないか｣
結構周りの声が大きいので多分1組の方まで聞こえていない。
｢じゃあさ｣
突然祐翔くんが人差し指を上に向けて言った
｢さっき写真撮ったときみたいにしたら行けるかな？｣
｢うん？｣
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作者名：もにょもにょ | 作成日時：2016年8月2日 20時
