ご挨拶 ページ5
顔合わせの時間となり、早めに着いていた私たち。あまりの私の緊張ぶりに叔父が苦笑いをする。
「顔合わせつっても挨拶くらいだしそんな緊張しなくても…とって食われるわけじゃないんだ。」
「いや分かってるけど、朝のこともあるし。あと普通に!!こういう状況に!!慣れていないので!!!」
私が声をあげていると、がちゃりとドアが開いた。びくりと肩を揺らしながら音のした方向を見ると、そこには剣持さんと、他に3人。これまた随分と顔の整った男性が入ってきた。
「この方が新しいスタッフさんですか」
「あ、あの…」
「若くない?何歳〜?」
「え、あ…えっと」
「学生さん?っぽいですよね、僕甲斐ー「ストップストップ!先に挨拶させてやってくださいッ!」」
急に話しかけられて困惑していると叔父が割って入ってくれた。
ほっとしつつ、一拍入れてから挨拶をした。
「改めまして古川Aと申します。撮影の準備や片付けが主な業務なので撮影自体には関わらないですが、ご迷惑をお掛けしないように頑張ります。よろしくお願いいたします!」
頭を深々と下げてお辞儀をするが、無音の時間が過ぎる。いつまでこうすれば良いのか分からなくなって混乱していると、もう大丈夫だよ〜、と小さく笑いながら声をかけられた。顔を上げると銀にメッシュの入った髪型の男性がこちらをみて口を開いた。
「礼儀正しいね、高校生かな?俺は不破湊って言いま〜す、ホストやってますよろしくね」
「こ、こちらこそよろしくお願いします。」
ふわりと笑みを浮かべる姿は、推しがいる私でもどきりとしてしまうものだった。見惚れているとお次はと言わんばかりに横から和装の男性が入ってきた。
「僕は甲斐田晴って言います!今度は真面目そうな子が入ってきて嬉しいな、あ、一応僕は研究者やってますよろしく!」
子犬よろしく私の周りをくるくると回りながら挨拶をして下さった甲斐田さん。それを押しのけるように一際身長の高い、スーツを着た男性が挨拶をしてくれた。
「私は加賀美ハヤトと申します、一応社長兼ライバーです。よろしくお願いします。」
軽く頭を下げられてしまったのでこちらも深々と頭を下げる。最後は、と言わんばかりに剣持さんのほうを見る加賀美さん。しかし剣持さんはふいと目を逸らし
「僕はさっき済ませたので。」
とそそくさと隅に寄ってしまった。他の3人は苦虫を噛み潰したような顔をして彼を見つめるのみだった。
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水(プロフ) - realさん» 夢小説を書くのは初めてなので、そう言ってくださると励みになります!ありがとうございます! (6月30日 19時) (レス) id: 3a5445a685 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - めっちゃ面白いです(*´-`)主人公ちゃんかわいいwこれからの展開が楽しみです! (6月30日 11時) (レス) @page12 id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
水(プロフ) - 職員ジーニーさん» お読みいただきありがとうございます!頑張ります! (6月30日 10時) (レス) id: 3a5445a685 (このIDを非表示/違反報告)
職員ジーニー(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしてます! (6月29日 19時) (レス) @page2 id: da50b82fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水 | 作成日時:2023年6月27日 12時