我々だに恋をする (ページ6)

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飛ばせない蝶2(em) ページ6

入れてきた紅茶を渡すと嬉しそうな顔で
美味しいと言ってくれた
練習の成果がでているのだろう
嬉しい気持ちになる

ホッと休憩する形になり向かい合ってたわいもない話をしていた

すると唐突に呟くのではなく結構聞こえる声で
その言葉を言ってきた

エミ「Aさんは蝶みたいな人ですよね」

「え！いきなりどうしたんですか！？」

エミ「あ、いやすみません。思ってたことそのまま言ってしまったようで」

気にしないでくれと言われたが
褒められているのか何かしたのか気になってしまう
確かにエーミール教授はハンバーガーを買ってきた時目の前に置いたら

エミ「ハンバーガー」

と言うぐらい心と体が直結しているのかと思うぐらいよくある事だが

蝶みたい...今回はまた解読不可能かと言えるようなものだ

蝶？となると綺麗、ひらひらとぐらいしか考えつかない

でもエミさんが私を綺麗だなんてそんな自惚れたことを言ってしまっては

ここは素直に聞くしかない

「エミさん、なんで私の事蝶みたいだと思ったんですか？」

エミ「そんなに...気になっちゃいます？」

俯いた様子で紅茶を眺めているが
少しその姿は悲しそうに見える

「えっと、別にそんな強制ではなくってですね。ただその理由が少しだけ知りたくって」

こうなってしまうと少々とっつきにくくなってしまうのが難点である

言葉を巧みに探し少しだけ理由を教えて貰いたいとだけ伝える

だが長い間が開く考えているのかそれとも別の話題に逸らして欲しいのかここも考えなくてはいけない

エミ「......なんです」

ポツリと呟くが全く聞き取れなかった

「エーミールさんごめんなさいもう1回言ってもらってもいいですか？」

少し悲しそうに言っていることが気にかかった
だがここで立ち止まることはできない
勇気を持って話を聞く

エミ「貴方がどこかに行ってしまうのなら、蝶のように標本にしてどこにも行かないようにしたいと思ってしまって」

「.....え？」

標本にしてどこにも行かないように？
標本ってあの、針刺して飾るあの？

エミ「ご！ごめんなさい！こんなこと思ってしまうなんて自分でも思ってなくて」

「え？待ってくださいエーミールさんは蝶のことをどのように認識していますか！」

エミ「え！？えっと、とても綺麗で、だから沢山知りたくて」

綺麗で沢山知りたい......
私の事を蝶だと思うエーミールさんは

「私の事が綺麗で沢山調べたいから標本にしたいと？」

エミ「ち！違います！！」