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そのあとも、よく分かんないタイミングで
いちいち反応する心臓。
なにこれ不整脈?なんかの病気?
わたし、もしかしていよいよイケメンの過剰摂取で死んじゃう?
なんて、そんなことまで考え始めて。
ああ、ご飯も美味しいはずなのに、
全然ゆっくり味わえないや。
ただ視線の逃げ道になっちゃってる。
「あ、ごめんちょっと電話してくる」
「おー行ってらっしゃい」
まっけんさんがスマホを持って部屋を出れば、
思わずほっと一息ついちゃって。
……そしたら、なんだか横から感じる視線。
左を向けば、山崎さんがじっとこっちを見てる。
「……ねえ、Aちゃん」
何だか深刻そうに口を開くから、どきり。
さっきまでとは違う意味で、心臓が。
「違ったらごめんなんだけど、」
「はい……」
「もしかして、まっけんのこと、苦手だったりする……?」
「えっ」
わたしが?まっけんさんのこと、苦手?
「……いやいやそんなことないです!かっこよくて素敵な俳優さんだし、ドラマとかも見てるし、むしろ、ファンなくらいで……」
って、なに熱く喋ってんだわたし。
途中で我に返って恥ずかしくなって、どんどん小さくなってく声。
「あはは、なら良かった。なんかまっけんだけ反応違う気がしたからさ」
「わたしも思いました!なんか、怯えてるみたいな」
「怯えてる……」
その言葉に、なんだか言い当てられたような気分になる。
確かに、そうかもしれない。
あのドキドキは、恋とかよりは、そっちの方が近いような……
「…………なんででしょう」
「いや、俺に聞かれても」
山崎さんが笑う横で、真剣に考え出すわたし。
だって、なんかもやもやするんだもん。
好きな俳優さんのはずだし。
ドラマもよく見てたし。
なのになんでだろう、特にあの目が、真顔に近いときの鋭い目つきが……なんか、どこかで見たような……
「…………あ!」
「わっ」
「え、なに、びっくりした」
「あ、ごめんなさい……」
突然声を上げたわたしに、2人が目を開いてこっちを見るから、思わず謝って。
そのあとの間に促された気がして、
おずおずと口を開く。
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ハコ(プロフ) - コメントありがとうございます〜ただいま多忙につき更新停滞中で申し訳ございませんがのんびりお待ち頂けると嬉しいです´`*よろしくお願いしますペコリ(.. ) (2020年11月12日 9時) (レス) id: 2cc286783b (このIDを非表示/違反報告)
Waaaaka03(プロフ) - とっても面白いです!トプコ好き、倫也さん好きの私には美味しすぎるお話しです!またぜひ更新楽しみにしてます! (2020年11月10日 17時) (レス) id: cdc37d69d8 (このIDを非表示/違反報告)
そぼく(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしています(^^) (2020年7月23日 1時) (レス) id: f0643b20a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハコ | 作成日時:2020年5月22日 8時