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河川敷に少年が居た。





名を敦と云う彼の目線の先には、川を流れる二本の脚。見て見ぬ振りをしようとするも、余程のお人好しなのか結局脚を引き揚げた。





引き揚げられたのは、砂色の外套を羽織った男。やけに整ったその顔をよく見る間もなく、男はいきなり目を覚ました。





「うおっ!」





突然起き上がった男に驚き、敦がギョッとする。キョロキョロと辺りを見渡す男に、敦は怪しみながらも一応大丈夫かと聞くが___





「___助かったか。……ちぇっ」





不満の声が返ってきた。戸惑う敦を無視して男は続ける。





「君かい、私の入水の邪魔をしたのは」





聞けばその男、自'殺を図ったらしい。敦の行動は"余計なこと"だそうだ。





「まあ___人に迷惑をかけない清くクリーンなイメージ自'殺が私の信条だ」





だのに敦に迷惑をかけた。そのお詫びをしたいと男が立ち上がる。ここ数日何も食べていない敦は、男に遠慮がちにその事実を伝える。しかし、男の方もまた財布を流され空腹。





その時だった。





「こんな処に居ったか唐変木!」
「探しましたよお」





長髪の男と大きな狐の縫い包みを抱えた少年が川向こうから声をかけた。





「おー、国木田君に南吉君。ご苦労様」

「苦労は凡てお前の所為だこの自'殺嗜癖(マニア)!お前はどれだけ俺の計画を乱せば___」





怒りを露わにする長髪の男を無視し、男は敦に「彼に奢ってもらおう」と提案した。





「君、名前は?」

「中島……敦ですけど」





未だ戸惑う敦にら、男は何が食べたいかと問う。敦は矢張り遠慮がちに希望を述べた。





「茶漬けが食べたいです」





遠慮がちな態度と裏腹に質素な注文をした彼が面白かったのか、男は吹き出した。





「良いよ。国木田君に三十杯くらい奢らせよう」

「国木田さん、勝手に決められてるよ」

「俺の金で勝手に太っ腹になるな太宰!」





太宰?





突然出てきた人名に、敦が尋ねる。男は人の良い笑みを崩さぬまま答えた。




「ああ、私の名だよ」





太宰。太宰治だ。

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メガネ第2号(プロフ) - 大変遅くなりました。夢主イラスト完成致しました。イラスト集より御覧下さい。 (2018年9月30日 21時) (レス) id: 7ea110fa6c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アリスさん» ですよね☆ (2018年9月23日 21時) (レス) id: 3bf1773c08 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 市さん» 誰が見てもそうですよ、ごんぎつねとかごんぎつねとかごんぎつねとか← (2018年9月23日 21時) (レス) id: aa81118cef (このIDを非表示/違反報告)
ザクロ(プロフ) - 市さん» 構図からして可愛いもんね。 (2018年9月23日 2時) (レス) id: cf0e41908a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ザクロさん» まあ普通の人が考えたら狐の縫いぐるみ抱かせるよね。 (2018年9月23日 2時) (レス) id: e1bf82577f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:nothing  
作成日時:2018年9月23日 0時

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