誰？ ページ19
夢主目線
刀鍛冶の里の騒動から、二週間ほどたち、
今、鋼塚さんから刀を受けとるところです。
「これが、貴女の祖父がうった刀に最大限に似せた刀だ。我々には、これが限界。どうしたら、あんな名刀が出来上がるのか。不思議なものです。」
渡された刀は、確かに前の刀と似ていた。
でも、何故かこの刀は重く感じる。
前の刀は、軽くて体と一緒になったような、
不思議な感覚だった。
刃に、そっと触れる。
刀はじわじわ色をつけていく。
色がつきおわった頃には、綺麗な虹色の刃が
出来上がっていた。
「ほぉ………！虹色！これは見たことのない色になったなぁ……」
虹色、と言われると、
じいちゃんが使ってた虹の呼吸が思い浮かぶ。
これで、もっと強くなれるかな？
『鋼塚さん、ありがとうごさいます。』
「おうよ。じゃあ帰る。じゃーな。折るんじゃねーぞ！！」
うん。折らないよ！
いつもなら、そう元気に言えただろうけど。
じいちゃんの圧倒的な強さと、
上弦の鬼の強さ。
どちらにもついていけなくて。
私がもっと強ければ、ひょっとこ君も
無事だったはずなのに。
もっとはやく鬼の気配に気付けていれば
ひょっとこ君は、死なずにすんだはずだった。
私が悪い。
全部、私が悪いの。
あのとき、ひょっとこ君を置いて師範に
ついていけば。
もっとはやく鬼を殺れたはずだったのに。
それなら、ひょっとこ君が死ぬ事もなかった。
「全部、お前のせいだ！！」
誰？
「あんたなんか、生まれてこなければ！！」
誰？こんな人達、知らないよ。
「ごめんなさいっ、ごめんなさいっ！許して！おねがいっ、しますっ！いだっ！！痛い！」
どうして、泣いてるの？
「お前達、実の娘に何してるんだ！！まだ幼く、やっと孫に会えるんだ！この子の姉達を殺していたのも、お前達だったんだな!?この子は俺がもらう！！」
じいちゃん？その抱えてる女の子、誰？
青色の髪。雪みたいに白い肌。
私？
私には両親なんていないもん。
だって、記憶がないから………
まさかこの人達は…………両親？
私には、姉妹がいたの？
それに、どうして、こんな夢を……
急な頭痛に襲われる。
痛い。殴られてるみたいだ。
ガンガンしてきて、目の前が歪む。
痛みがひいた頃には、お布団に包まれて、
心配そうな師範の顔が見えていた。
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みかん - ソウさん 嬉しいです！コメントありがとうございます！よし。更新してきまーす！ (2020年4月6日 12時) (
レス) id: a03bb62dba (このIDを非表示/違反報告)
ソウ - 面白いお話ですね笑 まさか上弦と仲良くなるとは…笑 更新楽しみにしてます！頑張ってください！！(●´ω｀●) (2020年4月6日 8時) (レス) id: 61b9d5a883 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん | 作成日時：2020年4月2日 20時
