Red love.【JM】 (ページ31)

今日:8 hit、昨日:10 hit、合計:23,300 hit

・ページ31

話は聞き終わったし、しかもそんなに内容もなかったし。その場を離れようとした時、誰かに当たった。

『っ、ごめん…?!』

前を見ると、そこにはさっきの女子の中心的な奴が。

え、マジでホラーでしかない。メリーさんのオーディション行けるよお前。

「聞いてたでしょ、テヒョン」

『え？聞いてはない…かなぁ』

一応嘘ついとく。自分でも分かったのは、目が泳いでること。女子の圧ってえげつないね。

「嘘だね。顔が嘘ついてるもん。…Aのこと、心配でしょ？」

探るように顔を合わせられて、縮こまる。そりゃそうだよ、大切な“友達”だもん。

『まぁ…うん。でも、Aは負けないし、俺らが守るから』

「…あっそ。…ねぇテヒョン？いつでも私のトコに来ていいんだよ♡」

『キモいし、何それ』

罵ったはずなのにソイツは笑って、その笑顔もまた怖かった。

すぐに元の場所へ戻って行ったソイツの背中を見ながら取り敢えず中指を立てたけど、なんか負けた感じ。

それは多分、俺の不安や悩みを、見透かしてきたからなんだろうな。

ーーー
ーーーー
ーーー
てことがあって、Aを殴ったのはあの時の女だとは予想したけど。

でも、決めつけるのは良くないなぁ、って思っていちいち名前を指すのはやめた。

もう1個湧いてきた疑問、言っていい？

「俺らが守る」なんて言ったけど、Aのことは誰が守るべきなんだろう、なんてね。