Red love.【JM】 (ページ30)

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注目のプラスマイナス【TH】ページ30

Aが突き飛ばされた時、ふと近くにいた女子を見回した。

その中で1人と目があった瞬間、ソイツは笑った気がしたんだ。その笑顔は、どこかで見たことがあった。

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「ウザくね？」

なんて声が聞こえたのは、部活帰りの体育倉庫前。別に女子なんて、悪口が付き物だよなと軽く流すつもりだった。

「Aって」

それも、Aの言葉が出てくるまではね。駄目なのは分かってるけど、ちょっとだけなら、と思って聞き耳を立てる。

「ジミンとテヒョンがいっつも隣にいてさ。目障りすぎ」

仲良いのがそんなにいけないのかな？疑問がふつふつと湧き上がってきた。

「てかさてかさ、Aの弟もイケメンらしいよ。どんだけヒロインなんだよ無理」

ヒロインって、Aにはぴったりだと思うけど？

「あー、死んじゃえばいいのにな」

…嫉妬って怖い。自分より才能があるAのことが、そんなに羨ましいんだ。

でも、殺してもお前が得することなんて1個もないし、なんならお前の欲求が満たされるだけ。一時の幸せ、ってヤツだね。

「死んじゃえばいいのにな」なんて、その時はその場のノリだと思った。