ア イ シ テ ル ？ II

検証2日目 ページ6

検証2日目 午後13時

今日は仲間家に遊びに来ている



『おわったー、、、』



大した理由はないけど、なんとなくここに来たくて


ずっと悩んでいた編集も無事終わったし
仲間家に来ると、実家に帰ってきたみたいにリラックスできる


『ふ〜…」

一息吐き、くで〜っと床に寝っ転がる


昨日、いつの間にか寝てしまった私
朝起きると隣にジンくんはいなくて
カメラの電源もOFFになっていた

まさか1日目からミッション失敗か、なんて焦ったけど
その心配はすぐに覆された

携帯の画面に表示された1件の通知

カワグチ ジン さんが画像を送信しました

開いてみるとそこには、

得意そうにこちらを見ているジンくん、そして腕の中で呑気に眠る私

『… … … 不本意だ』

動画的にミッションクリアはマスト
だから、ありがたいにはありがたいけど
こうやって見ると、なんだか複雑な気持ちになる

勿論、恋なんて"こ"の字すら芽生えていない

いや、もはや、ここまで来ると男に興味がなくなった？

まあ、もともとそんなに恋愛に対して関心はない方だったけど、それなりに彼氏はいた… … …けど

けどなあ〜…

うーん、と考え込むようにソファに座ると

ガチャガチャッと玄関の鍵を開ける音がした

玄関を覗けば

カ「うわ！びっくりした、律ちゃん来てたんやね」

カイちゃんが帰ってきた

『うん、勝手にお邪魔してまーす』

カイちゃんは荷物を置くと、換気扇の前に立ち
煙草に火をつけた

カ「あれ、1人で来たの？」

『そう〜』

カ「珍しいな、なんかあった？」

『何もないよ、気分〜！』

そっか、なんて言って微笑んでくれるカイちゃん
カイちゃんはいつも、お母さんか！ってくらい色々心配したり、気遣ってくれる

カ「そう言えば、今日マホト帰ってくるの夜中だって言ってたなあ」

『えー！そうなのかー、暫く会ってないし会いたかったな』

カ「泊まっていかへんの？」

普通だったら絶対泊まっていく
でも今回は、例の企画がある為に帰らなければならない

『…今、検証企画やってて、帰らなきゃなの』

へえ、どんな？なんて言いながら
カイちゃんは隣のソファに座り、携帯をいじりだした

『1週間、一緒に寝たら2人は恋に落ちるのかって言うアゴミドリのクソ企画』

その検証が始まった経緯や、相手がジンくんな事を伝えると
なんやそれ！とお腹を抱えて笑い出すカイちゃん

寝顔は晒されるし
コメント欄の荒れようは眼に浮かぶし
全然笑い事じゃない

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