ア イ シ テ ル ？ II

強い奴 ページ37

マホトside

"ジンくんとデート"


その言葉を聞いた時

正直俺は面食らった

ジンと律が一緒にいることなんて日常茶飯事
ましてや2人で出かける事も別に珍しくない
今更気にすることなんて何もないんだろうけど

デート、なんて言われてしまうと

流石に引っかかるものがあった

今までは、2人で出かけるにしたって
出かけてくる〜とか、買い物〜とかそんなだったのに
どう言う風の吹き回しだ？


サ「親方〜！そろそろ帰るよー！」


「あ、ちょっと待って悪い！また連絡する！」


今日は新曲のレコーディング日
俺は、サグワとゆうこんと共にスタジオに来ていた

サ「何も、切ることなかったのに」

電話を切ると、ニヤニヤしながら近づいてくるサグワ
テーブルに荷物を置けば、帰る準備をし始めた

「お前が呼ぶからだろ」

我ながら苦しすぎる言い訳
でも、デートだって聞いて思わず切ってしまった
なんて恥ずかしくて口が裂けても言えない
ジンもいるのかよ！と言えただけでも褒めて欲しい


ゆ「ジンくんと律ちゃん、いつも一緒だね」


「まあ、メンバーだしな」


サ「本当にそれだけかな〜？」


面白そうにおちょくってくるサグワの腹に一突き入れると
いってぇ！！なんて、しゃがみこんだ

「ゆうこん、お前も大概だからな」

ゆ「だってさあ…」

すました顔で椅子から立ち上がったゆうこんは
自分の荷物を手に取ると

ゆ「マホト、何かジンくんに遠慮してない？」

と、にっこり微笑んだ

そして次の瞬間
怒涛の言葉責め(?)が始まった

ゆ「律ちゃんが仲間家に住むようになってから仲間家の雰囲気だけじゃなくて、マホトの雰囲気も丸くなったから良かったな〜なんて思って見てたけど、律ちゃんとジンくんの仲が良くなり出した頃から、なんかマホト、前より変になったよ
ツイキャスの件もあるかもしれないけど、やたら律ちゃんに対して過保護になったり、岡崎に行かせた時もジンくんに鬼電したり、大事な撮影があるからいけないって行ったのに、それすっ飛ばして東海のYouTubeLive優先したり、しかも酔った勢いで律ちゃん押し倒すなんてセクハラしちゃったんでしょ？」

俺の周りをぐるぐると回りながら、淡々と早口で告げるその姿は
まるで何かを解説する博士のようだった

それに〜、とさらに言葉は続く

ゆ「極め付けは律ちゃんが仲間家を出てった時！
大酒食らって潰れたらしいじゃん



… … … ね、サグワ？」


サ「っちょ、ゆうこん！シーッ！！」

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