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私はズルズルとその場に座り込み、壁にもたれかかった
動くたびに香る匂いは、今の感情を加速させるかのように全身を包み込む

耳に触れられた時より、明らかに動悸が激しい
胸に手を当てるとドクンドクンと、心臓が脈打つのがわかる

昼間からずっと、ジンくんに関わる度起きるこの現象
明らかに今までの自分にはなかったこの感情に、戸惑い焦る
でもそれがどう言う感情なのかわからなくて、必死に胸を押さえることしかできなかった




『…っ、勘弁してくれ』






相「ううわっ!!律ちゃんどうしたの!?」

立ち上がれずにいると、今起きたのだろう相馬さんが現れた

ボサボサの芝生に、パンパンにむくんだ顔
顎はいつも通り健在で無精髭もちらほら

『本当ブスだな〜』

その姿を見たら、さっきまでの苦しさが一瞬でなくなり
難なく立ち上がることができた

相「え!?さっきまでつらそうにしてたよね!?一瞬でそんな変わる!?起き抜けに失礼すぎない!!??」

大きな目をギョロッと見開いて
怒涛のツッコミを入れる相馬さんは
今日も絶好調

ジ「どうした?」

相馬さんの声で戻ってきてくれたのか
ジンくんは、心配そうにこちらを見つめてきた


『なんでもないよ、行こう』


さっきの動悸が嘘みたいになくなった私は、小走りで玄関へ向かい靴を履く

次からああなったら相馬さんの顔思い出せばいいんだ!
なんだなんだ、こんな簡単なことだったんだ!


ジ「トランジスタ、泣きそうな顔してたぞ」



『どんまいだね〜、、、、、あ!あーちゃんに写真送らなくちゃ』


あーちゃんこの服、褒めてくれるかなあ

玄関にある身鏡の前に立ち、ジンくんの腕を引っ張る
一緒に撮るよとカメラを構えれば
ジンくんは渋々隣に立った

『はい、チーズ!』








無理やり蓋をした自分の感情
できれば完全に閉じ込めて鍵をかけて、なかったことにしたいけど
そんな器用なことはできない
気づかないふりをするのが精一杯で、今はひたすら元の自分に戻って欲しいと願った

砂嵐→←|



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あくつ(プロフ) - サクラさん» 大変お待たせ致しました、引き続き語彙力皆無で読みづらいかもしれませんが、一生懸命書きましたので読んでいただければ幸いです(;_;) (2019年3月14日 21時) (レス) id: 549c2aeb8d (このIDを非表示/違反報告)
あくつ(プロフ) - るぽさん» お返事遅くなりましたっ、更新がなかなか出来ず申し訳ありません、楽しみに待っていてくださり本当にありがとうございます(;_;) (2019年3月14日 21時) (レス) id: 549c2aeb8d (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - やった!待ってました! (2019年3月14日 21時) (レス) id: 55e0709259 (このIDを非表示/違反報告)
るぽ - 更新待ってます、!!!だいすきです (2019年3月11日 22時) (レス) id: 325372c1f0 (このIDを非表示/違反報告)
あくつ(プロフ) - サクラさん» はじめまして!コメントありがとうございます。とっても嬉しいです(*´-`)更新がまばらで申し訳ありません、一生懸命書きますので、これからもどうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m (2019年2月28日 23時) (レス) id: 549c2aeb8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あくつ | 作成日時:2019年1月26日 9時

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