8.嫉妬 ページ33
今日は辰哉くんの家にお泊まり。
辰哉くんがお風呂上がりに私の髪を乾かしたいと言ってきて、断る理由が特にない私は、現在されるがままに乾かされている。
優しく頭を撫でたり、手ぐしで髪をとかれるとついつい気持ちよくて脱力してしまう。
「気持ちいいー？」
「うん」
ドライヤーの音に紛れて問われ、私は正直に頷く。
「だろうね。顔がだらけてる」
「いや、言い方よ」
私が思わず突っ込むと、辰哉くんは楽しそうに笑う。
恋人同士の甘い時間もいいけど、こうやって笑顔が溢れる時間も楽しい。
「そういえば、Aってピアス開けてないんだね」
そう言われたのは、ドライヤーの電源を切ったときだった。
「そうだね、なんか怖くて」
もちろん今まで開けるタイミングはあったのだけれど、周囲の友人が次々と開けていく中、私は勇気が持てずに今に至る。
辰哉くんは背後からそっと私の左の耳たぶに触れる。
「開けないの？」
「えー……、恐ろしい」
私が顔を顰めると、辰哉くんはクスクスと笑う。
「辰哉くんは左だけ？」
「ん？ そだよ」
そう言うと、左耳が見えやすいように辰哉くんは背後から顔を私の耳元に寄せてくる。
まるでバックハグをしているような体勢に、私は思わず俯く。
「もしかして照れてる？」
「……ねぇ、わざとやってるでしょ」
ジトッと鏡越しに見ると、辰哉くんはしてやったりな顔をしてきて、それが悔しいけどかっこいい。
「恥ずかしがってんのが可愛いの」
そう言い、辰哉くんは私の頬に口付けをする。
これから先いつまで経っても、辰哉くんにはドキドキさせられっぱなしな気がする。
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小袖(プロフ) - 爆きゅんしました( ; ; )♡ (2023年1月18日 18時) (
レス) @page37 id: 086580d8cf (このIDを非表示/違反報告)
六花(プロフ) - センさん» 応援ありがとうございます！マイペースになりますが更新楽しみにしていただけたらと思います！ (2022年12月17日 11時) (レス) id: 8a1fff5847 (このIDを非表示/違反報告)
セン(プロフ) - このお話めちゃくちゃ大好きです！これからもひっそりと応援しています。更新お疲れ様です。 (2022年12月16日 23時) (レス) @page37 id: 4a7d47f0c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：六花 | 作成日時：2022年11月23日 19時
