白衣の天使じゃないけれど (ページ8)

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「んなことで、彼女のAちゃんです」
　助手席に乗るしょっぴーに、後部座席に座るAを紹介する。
「は、初めまして……」
　Aは深々と頭を下げ、まともにしょっぴーの顔を見れずにいる。
「あ、初めまして。渡辺翔太です」
「あ、あ、存じ上げております……」
　しょっぴーもどう対応していいか分からず、まるでお見合いしとるみたいに２人でぺこぺこ頭を下げる。
　芸能人を前にしたAの慌て方が新鮮で面白い。
　最初俺が出会ったときは、AはSnowManは聞いたことある程度やったから、こんな反応もされんやった。
「ちょっと康二くん、私息するのツラい……」
「なんでやの！」
　Aはすっかりしょっぴーにノックアウトされ、顔面を両手で覆う。
「すご……顔綺麗すぎて……」
　両手の下からモゴモゴと微かに聞こえる内容に気を良くしたしょっぴーは、嬉しそうにニヤニヤする。
「ちょい待ち。俺の顔見てもそんなならんやんか」
「康二くんはもう見慣れた」
「おい」
「ぶははっ！」
　あまりの即答に、しょっぴーは吹き出した。