白衣の天使じゃないけれど (ページ6)

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「おはよー」
「康二、おはー」
　控え室に入ると携帯を弄っていたさっくんは、満面の笑みを俺に向ける。
　うーん、こういうのがAに言わせたら可愛い言うんやろうな。
「んー？どしたの？」
　じっとさっくんを見つめていたのか、さっくんは首を傾げる。
「いや、さっくんもあざとい罪で逮捕やで」
「にゃは、マジか！」
　何が嬉しかったのか、ぴょんぴょん跳ねてしょっぴーの元に向かう。
「ねぇ翔太、俺逮捕された！」
「は？」
　話を聞いてなかったしょっぴーは、横で騒ぐさっくんにうるせぇと苦笑いを浮かべる。

「あ、康二。明日買い物行きたいんだけど、何か用事ある？」
「んー……」
　しょっぴーに言われ、頭を回転さすけどなんも心当たりは無い。
　一応Aにも聞いてみるかと、スマホでメッセージを送る。
　すぐに返事がきて、休みやけど用事は特に無いと。
　どうしよ。A明日も休みやったんかー。
「あ、別に用事あるならいいよ」
　すぐに返事をしなかったことにしょっぴーは、俺に用事があったのかと察したみたい。
　手元のスマホにさらにメッセージがきて、構わず出かけていい旨が書かれている。
　Aはいつも自分ばかりじゃなく、メンバー達との関係も大切にしてくれる。
　これが非常にありがたいけど、わがままを言って欲しい気もする。
　そんな自分が一番わがままやったりするんよな。
「いや、大丈夫そう！明日早めに仕事終わるからそれから行こか！」
「了解」
　なんだかんだ言ってしょっぴーと出かけるのも久しぶりやなと、明日が楽しみになった。