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ずっと心臓がドクドクと早いリズムで鳴り続けていて、激しくアクロバットをやった時でもここまで酷くなったことないのにな、と漠然と考えていたらといつの間にか今日の仕事がおわっていた。



「知念くーん、今日も良かったよ!お疲れ様!」


「あ、お、お疲れ様です。またよろしくお願いします!」




どうやら仕事はちゃんと出来てたみたいだ。



ピコンッ


スタッフさんに挨拶を済ませて楽屋で帰り支度をしていると、iPhoneから新着メッセージを知らせるけたたましい通知が響いた。
「さっき終わった。今きがえてる」と送ったのはほんの5分ほど前である。



「あーゲームした後マナーモードにやり忘れてた…」



そうボソリと呟いて、マナーモードに切り替えると先ほど届いたメッセージに既読は付けず楽屋を出た。









「未読スルーですか侑李さん?」


「うん、だって見ないでも分かったし」



「まったく(笑)まぁいいよ。乗って。ご飯食べよう」


優しい笑顔で助手席の扉を開けて僕を入れてくれる。

あぁ、宏太の顔を見ただけで心臓のドクドクが少し和らいだ。
今日は気持ち的に余裕が無いから宏太の家には寄らずにそのまま帰ろう


「ありがと。あのさ、コウタ…」


"今日は泊まらずに家に帰るね"と続けようとした



「後から聞くから。先に空腹を満たそうな〜」


「え?」



「顔に何かありました。って書いてある。だから後で詳しく聞く」


「………はあ、そうですか」






昔から取り繕うのは得意だ。


テレビに出る用の可愛いキャラクターの自分

涼介を好きな自分

仕事中に上の空になっていた自分

ほんとは余裕なんて無い怖がりな自分


今まで全部全部誤魔化せてきた。
独りは寂しいけど、1人の時間は大事で、何もない部屋に帰って
1日分の自分を飲み込んで、また次の朝
上から1枚上辺をコーティングして1日を始める。

そういうサイクルで今まで生きてきた。



勿論今日もそのつもりだった。



なのに






宏太には、効かないみたいだ。


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ハニ(プロフ) - はじめまして。Jamさんのせつない文章が大好きです。楽しみにしています。 (2018年1月20日 8時) (レス) id: 6cb3c90744 (このIDを非表示/違反報告)
Jam(プロフ) - Redさん» ありがとうございます!完結まで頑張ります! (2017年9月17日 0時) (レス) id: 01e5310ad7 (このIDを非表示/違反報告)
Red(プロフ) - やぶちねがどうなっていくのかとても気になっていたので更新再開といても嬉しいです! (2017年9月11日 14時) (レス) id: 9f828dfe9c (このIDを非表示/違反報告)
とら - 再開待ち望んでいたので嬉しすぎます!ありがとうございます!作者さんの書かれる二人の関係性が凄く好きです。更新頑張ってください! (2017年3月4日 8時) (レス) id: 0433fd2f1d (このIDを非表示/違反報告)
ぱれ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです(´;ω;`)更新再開してくださるの、待ってます。 (2016年12月27日 22時) (レス) id: fc214221f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2016年3月12日 4時

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