ゆっくりと。(yb×cn)

23(Yb視点〜) ページ23

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※薮くんの元彼女の話題に触れてます。

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≪side:yabu≫


「まじさぁ、撮られたり、2人しか知らない写真を流失させられたり、一時期人間不信だったんだよね。俺」




いつもニコニコしている宏太もそんな事があったなんて、って
思わず顔を見上げれば
困り笑顔で僕を真っ直ぐ見据える宏太がいた。


「それから女遊び一切してないから。ていうか、当時の俺にお灸を据えたのはお前でしょ」


「え、そうだっけ……」


「覚えてない？俺の写真掲載されて事務所がちょっと空気悪かった時期」



・・・




『薮、アンタ プロとしての意識が最近低いんじゃないの？遊ぶなとは言わない。でもバレたら意味がないの。しかもこんな軽薄そうな女のどこが良かったのかサッパリ分からないし今回の事は本当に信じられない』



『最年長がだらしないからグループも鳴かず飛ばずなんだろーな』



『バカ、聞こえるって』



『わざとだよ。チヤホヤされて若いうちからデビューしてるから調子に乗ってんだ』



『はは、言えてる』




違う。




違う。




彼女はちゃんと俺の事を理解してくれたし、お互いに大好きだった。




…筈だった


信じてた。別れてしまっても俺を売るような奴じゃないって


信じていたのに。


世の中に絶対なんて無い。



大丈夫だと、甘く考えていた自分が情けなくて





ハァ…何やってんだ、俺



事務所の人通りの少ない待合室にあるベンチに腰掛けて、項垂れる。

ふと隣の椅子に影が見えて、ブラックコーヒーの缶を手渡された。


目を向ければ、椅子の上で体育座りをして、サイダーに口をつける知念がいた。




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