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【Yellow Side】
一目惚れだった。
『あ、1人です。』
「あちらの席どうぞー。」
黄色の花柄のワンピースを着た、
亜麻色の髪の女の子。
片手に求人雑誌とノートパソコンを持ってのご来店。
僕、"萌黄 るぅと"の好きなタイプに
どストライクの女の子に目が離せなかった。
席に座るとノートパソコンと求人雑誌を開いては
交互に睨めっこをしている。
あ、眉間にシワ寄せてる……可愛い。
就活かな?てか何歳なんだろ?
僕より上?下?同じくらい?むむ…わかんない。
『う〜ん…』
唸り始めた、かなり悩んでるな、あれは。
なにか飲み物持っていこうかな…
僕なりの応援、してみようかな…
コーヒーがいいかな?
でもコーヒー苦手だったら迷惑だもんね…
普通に麦茶とか?
……地味すぎるかなぁ…?
悩んだ末、選んだのは”紅茶”。
ミルクを入れればミルクティーにもなるし
レモンを入れればレモンティーにもなる、有能な飲み物。
唸りに唸る彼女のテーブルにそっと置くと
大きくて少し垂れた目と視線が交わる。
「苦手でしたか?」
『あ、いえ。好きです…』
可愛らしい口に僕のいれた紅茶が
注ぎ込まれるのに変な感じを覚える。
そして”美味しい”と放たれた言葉に
僕は自然と笑みがこぼれるのが分かった。
軽い自己紹介をすると
彼女は僕のことを苗字で呼んできた。
んー、不服です。
下の名前で呼んでほしいと頼むと
きょとんとした顔をする彼女。
『……るぅとさん?』
はい、可愛い。
可愛すぎますよ、Aさん……!
「はい!では失礼しますね!」
そう言って厨房に戻った僕の心臓は
張り裂けそうなくらいドクドクいってて。
一目惚れなんてあるはずない、
そう思っていたのに
僕の心は呆気なく彼女に奪われてしまった。
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無気力に自信が有る人 - さとみくんかころんくんオチだと思っていたのに、なーくんだったから驚きました!この作品大好きです! (2021年12月20日 1時) (レス) @page50 id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
桜あやや(プロフ) - 株式会社ブルドーザーwww昨日プール言った筈なのに海行きたくなる名作でした(uωu*)めあちゃん処女作で文才ありすぎでしょ〜…めちゃめちゃ感動した…! (2021年7月27日 9時) (レス) id: 90426be14c (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - 柏木。@低浮上さん» 少し恥ずかしいグダグダ作品だよw(;▽;) (2021年2月4日 23時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
柏木。@低浮上(プロフ) - わらが女神、めありの原点。 (2021年2月4日 23時) (レス) id: d5d685891e (このIDを非表示/違反報告)
めあり(プロフ) - すとぷり好きさん» コメントありがとうございます!わぁぁそうなんですね(;▽;)涙までありがとうございます(;o;) (2020年8月5日 8時) (レス) id: 9f1dd59455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めあり | 作成日時:2020年6月8日 10時