SeaSide Princess 【stxxx】

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あれから2年。

株式会社STPRは名の知れた王手会社になった。


そして4人だった人数が7人になった。



『さとちゃん！これ早くしてよ！』

「わーったわーった、すぐやるから待てって！」

『ジェルくんいつまで唸ってんの！』

「嫌や〜！嫌や〜！」

『ころちゃん、るぅちゃんを見習ってよ』

「えー、無理。僕は僕のペースでやるの。」

「ころちゃん、真面目にやってください。
明日休めませんよ？」

『莉犬くん！この書類上出来だよ！』

「やった！えへへ、明日楽しみなんだよね！」



相変わらず仕事脳の私に振り回される、
STPR社員たち。

え？私の仕事？
もうとっくの前に終わってますよ。



「A」

『なーくん！お疲れ様〜』

「いよいよ明日だね！」

『うん、明日だね！』








「『結婚式！』」






**





あの日、なーくんと付き合い始めて2年。
私たちは結婚した。


いろんなことがあったけど
今となれば笑い話だし、いい思い出だと思っている。



私があの日、苺谷町に引っ越して
株式会社STPRに入社して、
沢山の人の温かみに触れて。

そして今があると思うの。



つらい過去も苦しい現実も
全てを受け止めればきっといつか笑顔になれる、
報われる日が来る。



だって私がそうだったから。




私はこの町が、この町の人たちが、
この空気が、この自然が、



この海が大好きだ。





『なーくん、海、入ろうよ。』

「え"、今ドレス姿じゃん！」

「え？海はいるの！？賛成賛成！」

「莉犬！待って！」

「俺らも行かへん？さとちゃん。」

「しゃーねーなー…行くぜ！ブルドーザー！」

「いや、ブルドーザーは意味わかんないんだけど。」




この人たちに出会えて良かった。



お隣がさとちゃんで良かった。

話しかけてくれたのがころちゃんで良かった。

カフェの店員さんがるぅちゃんで良かった。

海で昼寝してるのが莉犬くんで良かった。

ぶつかったのがジェルくんで良かった。



私を見つけてくれたのがなーくんで良かった。





幸せをくれてありがとう。

幸せにしてくれてありがとう。






「びちょびちょじゃん…」

「ころちゃん水も滴るいいヤギじゃん！」

「莉犬ナイスやで！」

「ジェルくん怒られるよ…」

「なーくん海辺で写真撮ろ！写真！」

「そうだね！A、おいで！」



『うん！』








いつまでもこの7人で

笑顔でいられますように＿＿＿





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SeaSide Princess 【完】

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