SeaSide Princess 【stxxx】

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【Yellow Side】





さとみくんの家を後にして、
今莉犬と一緒に帰ってるんだけど…


Aさんの話を聞いて、
少し気分が下がってしまっている僕と反対に
莉犬は鼻歌を歌いながら隣を歩いている。


莉犬はなんとも思わなかったのかな。



「莉犬、元気だね。」

「ん？そう？るぅちゃんが沈んでるだけだよ！」

「まぁ…そうだよね。」

「望んでないよ、雛瀬ちゃんは。」

「え？」




月明かりに照らされる莉犬の横顔は綺麗で。

僕が莉犬を見つめていると
こちらを向いては可愛い笑顔で笑ってくる。




「雛瀬ちゃんは落ち込んでる俺らを
きっと望んでないと思うんだよね〜。」

「…」

「今一番つらいのって雛瀬ちゃんでしょ？
俺らが落ち込むのは違う気がする。
最終的にどの道を選ぶかは雛瀬ちゃんが決めるんだし
選んだ道を笑顔で応援するのが俺らの役目だと思うんだ。」

「莉犬……」



莉犬の考え方に納得という言葉しか無かった。

この町で1番謎多き人物って言われてる莉犬だけど
考え方は誰よりもまともで真面目なんだよね。



「だからるぅちゃんも笑顔だよ！笑顔！ね？」

「…はは。そうだね。さすが僕の親友だ。」

「えへへ、まぁね！やっぱりぬくんしか勝たんのよ！」

「それは調子乗りすぎ。」

「ひどっ！？」



そうだよね、僕が落ち込む必要はないよね。

僕はAさんを支えられるような存在になりたい。




今はまだ非力かもしれないけど
少しでも助けられるように頑張るね。




「莉犬今からうちん家で飲まない？」

「えぇ！いいの！？レモネード飲みたい！」

「僕ん家まで競走ね！」

「勝つもんねー！」




いつか、あなたを含めた7人で
笑い合える日が来ることを祈ります。





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