SeaSide Princess 【stxxx】

＊お仕事と海と少年と ページ14

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今日から株式会社STPRに勤務することなり、
私は上機嫌で会社へ向かう。


やっと職も決まったし、
貯金を切り崩しながらの生活ともサヨナラだ…

超嬉しい。



会社は自宅から歩いて15分ほどの場所。

10:00には着いてないといけないため
早めに家を出たが現在時刻は9:30前。

早く着きすぎたかもしれない……




うーん…と唸っていると後ろから声をかけられる。




「あれ？早めの出社で嬉しいなぁ」

『社長！お、おはようございます！』



株式会社STPR代表取締役社長の七森さんは
清々しい爽やかな笑顔で話しかけてくる。



「"なーくん"でいいよ〜。みんなそう呼んでるし」



軽いな、この人。大丈夫か？



「今日は残り2人の社員紹介するから仲良くしてね？」

『あ、はい、わかりました。』




真っ白な建物に”株式会社STPR”と書かれた看板、
中に入れば涼しい風と綺麗なBGMが流れていた。

目の前の白い階段をのぼれば扉があって
なーくんはその扉をゆっくり開けた。




「おはよー。」

「「おはよー、なーくん。」」



聞き覚えのある声に私はなーくんの後ろから
ひょこっと顔を出してみると、
やはり、という言葉が脳裏をよぎる。



「今日ね、新人連れてきたよ〜」

「ほんま？誰だr…ってAちゃん！？」

「え？ジェルくん知り合いなの？」



そこには橙坂さんが目を見開いて
こちらを見ていた。そして……



「あれ？雛瀬さんじゃん。」

『あ、桃瀬さん…。』

「え？！さとみくんも知り合いなの！？」

「ん。お隣さん。」

「えぇ！？お隣さん！？！？」



さっきまで爽やかななーくんだったが
今はリアクションがでかすぎてお笑い芸人かと
思うくらいのテンションだ。

爽やかの”さ”の字もない。



世間って狭いなぁ…なんて思いながら自己紹介をする。

私の自己紹介に拍手喝采。









私、うまくやっていけるといいなぁ。




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