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31--ちゃんと生きてたよ ページ31

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塵となり風に流れた彼をぼうっと見つめていればいつの間にか私の前まで来ていた義勇さんに腕をつかまれて


「…………お前も。鬼に情けをかけるのか」


何を考えているのか全く読み取れないいつも通りの顔でそう言われる。ほんと、表情変わらなさすぎて何考えてるかサッパリですよ義勇さん。おまけに口下手で思ってる事なかなか伝えられなくて殆どの人に勘違いされてるとかなんですか?ギャップ萌え狙ってるんですか?

ドストライクですよほんとそういう所可愛いですね!!



私が腰を抜かしていたのを知っていたのかそのまま腕を持ち上げてなんとか立ち上がらせてくれた義勇さんに心で合掌した。

何故かそのまま動こうとしない義勇さんを疑問に思いつつ


「そう、なんですかね。分かんないですけど。たとえ今は鬼だとしても、元はちゃんと人間で、沢山の人生の中生きてきた人なんだって思ったら。触れずには、いられなかったんですよ」


説明し難くて自身で苦笑する。説明下手くそか。私の低い語彙力で義勇さんに伝わればいいけど。



初めて鬼に触れた手を握りしめて思い返す。………彼が鬼だからなのか、もう散る寸前だったからなのか。その肌に体温は感じなかったけど……それでも



「ちゃんと、生きてた。この世界で」

「…………そうか」

「…………はい」



義勇さんはそっと腕を離してそのまま歩き出す。帰るんすか。私を置いて帰るんですか。行くぞの一言くらいくれても。

歩くのが早い義勇さんの背中を必死に追いかける。なんで帰りこんなに足速いの。っていうか、義勇さん普通に歩いてるだけなんだろうけど私が50メートル走走ってる時と同じ速さですからね……??嘘、流石に盛ったけど。


行きは普通だったのに………あれもしかして私が引っ付くから通常で歩くのに邪魔だったとかそういう……………???

悪かったですね!私だってこんな○怖の森みたいな所じゃ無かったらそんなんにならなかっ


「俺は、」

「あっ、ハイ」


「…………俺は、生きていいのか」



言い訳のように心で義勇さんに語り掛けていた私をさておいて、義勇さんは私を見ずに口だけを動かす。心做しか、声が震えている気がした。


「……………生きてちゃダメな人なんて。いないですよ。……どんなに辛くて悲しくて辞めたい時があっても。それも全部含めて人生なんですよ。きっと」


私鬼だけど(お決まりのやつ)


義勇さんはやはりこちらを見ることは無く


「そうか」

とだけ呟いた。

32--そうか→←30--もう、おやすみ



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メア(プロフ) - やあさん» アニメ以降の無限列車編のみネタバレとなります! (2019年12月16日 8時) (レス) id: 80100b30c6 (このIDを非表示/違反報告)
メア(プロフ) - 紅葉さん» お返事遅くなりすみません!うおお好きが沢山…めっちゃありがとうございます!!続編から先もよろしくお願いします!! (2019年12月16日 8時) (レス) id: 80100b30c6 (このIDを非表示/違反報告)
やあ(プロフ) - この作品、ネタバレありますか…?? (2019年12月16日 2時) (レス) id: 3fd8182389 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - むっちゃ好きです大好きですこんな素晴らしい作品をありがとうございますそれでは続編行ってきます!(ノンブレス) (2019年11月24日 9時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
メア(プロフ) - カオリさん» そうなんですか…!すみません、ご指摘ありがとうございます!頸動脈切ったら即死に変えさせていただきます! (2019年11月11日 20時) (レス) id: 80100b30c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メア | 作成日時:2019年10月5日 22時

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