転生したら鬼になったからとりあえず推しに斬られに行こうと思う。(１)【鬼滅の刃】

1--鬼かよ ページ1

なんにもない日だった。

ほんとに何もない日だったんだよ。


ただいつも道理だらけて漫画読んでゲームして漫画読んでを繰り返す。そんなニートみたいな事をしている日だった。

ふと、そういえば鬼滅の新刊今日発売じゃん。なんて思い出して鬼滅の為鬼滅の為と重い体を起こして玄関の扉を開けた。

もう一度言おう。

“玄関の扉”を開けた、それだけだった



「………は、」


目の前には大型のトラック。


人間の本能的に、｢あ、終わったな｣とそう感じた。

人は、死ぬ間際に走馬灯を見るというが、唐突すぎて正直走馬灯が鬼滅の刃の名言集だったんだけど許さない私の頭。

そしてトラックの運転手さん。なんで私のお家目掛けて運転してくるのせめて最新刊だけでも読ませて欲しかった。

そう思い目を瞑った。

が、来たのは強い衝撃ではなく冷たいそよ風だった。


目を瞑った。そのたった一瞬で、私の前に広がる世界は見知らぬ物となった。


路地裏……か？ここは。いや、都会にあるコンクリートに囲まれたあの路地裏ではなく。鼠がうろついていそうな和風建物の間だ。

おかしいなぁ。私の家は玄関を開けたらすぐ目の前に駄菓子屋があったはずなんだけど。駄菓子屋のおばあちゃんが1日の間、どれだけ外の椅子に座っているのかを自由研究にして提出した事もあった。

いや、でもその前に私トラックに突っ込まれたし…。


けれど、今私の目の前にいらっしゃるソレはトラックの残骸でも駄菓子屋でもなく、


「………いいか、お前がするべきことはただ1つ。」


＿＿＿＿＿＿人を食うことだ。



ぇ………おま……おまっ、鬼舞辻無惨じゃん!!!!


なにこれ。転生??トリップ???私やっぱり玄関開けただけで死んだ？それはそれで悲しいけど！悲しい人生だけど!!



……って、ん??私今なんて言われた。人を、食う……？

…………私鬼かよ!!!!!

2--は？美少女→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す