62輪 ページ6
you sido
う「A？」
あれ、なんでだろう、嬉しいはずなのに涙が止まらない
あ「わたるくん元気だった…？」
う「…」
え、待って、私なんかした？
記憶が戻る前になんかしてたのかもしれない
もしかして詰んだ？
あ「あの、わたるくん？な、泣いてる？！」
え、え、え？ほんとになんかした私！？
う「A」
あ「はいぃぃ！！」
名前を呼ばれた瞬間私の目の前が真っ暗になった
う「ほんとに思い出してくれてよかった…」
その言葉を聞いた瞬間私は抱きしめられているんだと理解した
久々のわたるくんの匂いに私は安心した
あ「ずっと忘れててごめんね」
う「今こうやって俺のことを思い出して話が出来てるだけで嬉しいよ」
あ「ありがとう」
う「もう！いつまで泣いてるの！」
あ「わたるくんだって泣いてるじゃん！」
こんな感じのやり取り懐かしいな、そう考えただけでまだ涙が溢れてくる
ちゅっ
ん？
う「あ、泣き止んだ」
え？
今何が起きた？
う「あの、Aさーん？」
もしかして今接吻された？
？？？
う「生きてます？」
あ「あ…今何しました？」
う「泣き止まないから接吻したけど？」
その事実を知った途端恥ずかしくなってきた
う「もしかして照れてる？」
あ「そんなことない」
言えるわけが無い、照れてるなんて、だって数年ぶりに再開した好きな人がこんなにかっこよくなっててしかもそんな彼に接吻されて照れない人なんていないでしょ
？「浦田くん〜？」
聞き覚えのない声がわたるくんの名前を呼んでいた
う「ごめん、そろそろ帰らなきゃ」
記憶が戻って久々に話せたのに…
あ「そっか、次いつ会える？」
う「来週絶対行くよ」
あ「ほんとに？」
う「ほんと！」
その言葉を聞いてすごく嬉しかった
う「じゃあ俺行くね」
ちゅっ
あ「え？」
う「なんか寂しそうな顔してたから、またね」
そう言ってわたるくんは部屋の方へ戻って行った
わたるくんってあんなに色気すごかったっけ
改めてやられたことを思い出し恥ずかしくなった
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作者名：へらり | 作成日時：2020年7月14日 1時
