紫体調不良小説 (ページ8)

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そこから2日間はもう死にも狂いで準備を進めていった。

打ち合わせは仕事が終わった9時ごろから毎日朝の四時五時まで。

ここまでと決めたところまで終わらない時は朝の7時頃にまで及ぶ時もあった。

「本当に時間ないかもですけど、出来るだけゆっくり休んでください。」

マネージャーから毎日のようかけられるねぎらいの言葉は、はっきりとは言わないけど

きっと俺の体調を気にしている節もあるのだろう。

毎日毎日早朝まで打ち合わせを続けて、家に帰ったらまた演出案考えて

寝れたとしても1、2時間程度。

マネージャー以外にも、同じ演出のスタッフさん、事務所の人、現場のスタッフさん、

仕事関係の人、会う人会う人に大丈夫ですかと心配されるこの状況に

なんとも歯痒い気持ちになる。

「お疲れ様でした。体冷やさないように。おやすみなさい。」

母親みたいな言葉。

さりげない心遣いがなんとなく嬉しくて、この後も頑張ろうと思える。

マネージャーが望んでるのは、逆にしっかり休むことなんだけど笑

でも、後ライブまで2週間、何がなんでも走り切りたいから。

最近特に気にかけてくれてる、メンバー、マネージャー、スタッフ

「何かあったら、無理そうだったらいつでも言ってくれれば飛んでくからな。」

リーダーからの言葉。自分では向いてないとかいうけどやっぱり頼れるリーダーだ。

他の3人も口々に「抱え込むな」「いつでも頼って」って声をかけてくれる。

ありがたいよね。やっぱり環境に恵まれてるなって改めて身に染みて感じるよ。

だからこそ、本当は全て言った方がいいんだとは思うよ。

最近全然寝られてないということも。

4日前は微熱程度だった熱はどんどん上がっていって、
遂に今日は38度を叩き出してしまったってことも。

きちんと言うべきだと言うのはわかっている。でも、でも、ね

妥協したくないから。今年もいいコンサートにしたいから。

みんなの笑顔が見たいから。

だからごめん。今は隠させて。大丈夫、まだいける。全部終わったらしっかり休むから。

全部俺のわがままだから。

しかし、大丈夫いけるまだいける。と言い聞かせてきた体は

騙し騙しやっていた体は、

あっけなく限界を迎えた。